「ゾウは夫を踏みつけ投げ飛ばした」 これまで150人が死亡 森林開発と温暖化がもたらした危機 人間とゾウ「死ぬまで働かせる」虐待も
観光客にはゾウのありのままの生態を観察してもらいます。 また、ゾウ使いたちは調教をやめ、クラフト作品の制作・販売などを手がけることで、新たな収入源を確保しました。 外国人観光客 「ゾウの本当の生活を見ることができてとても良いことだと思います」 「ゾウを使ったエンターテインメントはすべて禁止すべきです」 こうした新しい観光スタイルは国内8つのキャンプに広がり、ゾウ乗りなどをやめたところもあるといいます。 保護施設の創設者・レックさん 「『ゾウを幸せにさせると人々も幸せになるビジネスモデルができるよ』ということを伝え、すべてのキャンプが社会的責任を考えるビジネスに変わってほしいです。日本の人たちにもゾウの観光をするときに考えてもらいたいと思っています」 ■人を襲う野生のゾウ ゾウとの共存を模索する一方で別の深刻な問題もあります。 タイでは近年、過度な森林開発や気候変動の影響でゾウが暮らせる自然環境が失われつつあるのです。 そのしわ寄せは、4000頭以上が生息する野生のゾウにも。 野生のゾウが保護区の森を出て、エサを求めて農地を荒らしたり、人間と衝突したりするケースが頻発しています。 ■「ゾウは夫を踏みつけ投げ飛ばした」 東部チャンタブリーに住むサン・ゲーシーさん(59)は今年8月、夫のブッダー・ゲットウドムさん(66)を亡くしました。 ブッダーさんは、夜中に自宅の裏庭で物音がしたため様子を見に行ったところ、野生のゾウに襲われました。 サン・ゲーシーさん 「ゾウは夫を踏みつけ投げ飛ばしました。私は大声で泣き叫んでいました」 ゾウに踏みつけられ、ブッダーさんのろっ骨は肺に突き刺さったといいます。 サン・ゲーシーさん 「夫のことを話すと涙が出てきます。寂しくてたまりません」 タイでは2018年以降、観光客を含む少なくとも150人が野生のゾウに襲われ亡くなっています。 また、報復としてゾウが人間に殺されるケースも後を絶ちません。 ブッダーさんの次男 ヒラン・コッチャラットさん(38) 「さらにゾウが増えたらどう生きていけばいいのか。ほかに住む場所はないのに」
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