火星大接近で観望会、「ロマンを感じた」と参加者ら
地球に5759万キロメートルの距離にまで近づいた「火星大接近」を観察しようと、東京都千代田区の複合ビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」の3階屋外スペースで7月31日、火星観望イベントが開かれ、約1000人の親子連れらが参加。2階の屋内広場では、タレントの篠原ともえさんのトークショーも行なわれた。
望遠鏡メーカーのビクセンがイベントに協力し、天体望遠鏡4台、対空双眼鏡1台、双眼鏡約20台を会場に設置した。この日は、快晴に恵まれ、望遠鏡をのぞこうと午後7時ごろから列ができ、大勢の人々が火星や木星の天体観測を楽しんだ。
横浜市在住の会社員、遠藤優子さん(44)は、望遠鏡で見た火星に「ロマンを感じました」。同僚の山内ナオミさん(45)は「できることなら火星に旅行してみたい。宇宙に行きたいですね」と満足げ。大田区から来た女性会社員は、望遠鏡で観察し終えたあと「意外と赤くない。黄色く見えました」と話していた。 火星はこの日が最接近日だったが、その後もしばらくは観測に適した状態が続く。ビクセンの都築泰久取締役は、「8月中旬くらいの方が、見えはじめる時間が今よりも早くなり、観測しやすいでしょう。それ以降も、9月中旬ごろまではよく見えます」とアドバイスした。 (取材・文:具志堅浩二)