あなたが大事にしている家族コミュニケーションは? DJ KOO「おべっかと思われてもいいからとにかく褒める」 #家族とわたし
11月17日は「家族の日」。ダンス&ボーカルグループ「TRF」のリーダー、DJ KOOさんは、多方面で精力的に音楽活動を行う一方で、メディアやSNSなどでたびたび家族との仲むつまじいエピソードを語っている。2017年に大病を患ったことで家族の愛情の深さを再認識すると同時に、命を無駄にしないために“怒らない生き方”を実践しているという。DJ KOOさんが日頃から心掛けている、妻や娘とのコミュニケーションや、嫌な気分を解消するためのアンガーマネジメント術について聞いた。(聞き手:荻上チキ/TBSラジオ/Yahoo!ニュース Voice)
コメント募集「あなたが大事にしている家族とのコミュニケーション」
Yahoo!ニュース Voiceでは、読者の皆様からのコメントを募集しています。DJ KOO さんのように、「あなたが大事にしている家族とのコミュニケーション」について教えてください。
「今日前髪めちゃめちゃいいじゃん」娘へのひと言が家族の会話のきっかけに
――KOOさんは24歳の娘さんがいらっしゃるそうですが、ご家族とのコミュニケーションで大事にしていることはありますか。 DJ KOOさん: 家族を積極的に褒めるようにしています。「おべっか使ってる」と思われるかもしれないけど、家族のいいところを発見することって大切ですよね。 僕はいつも電話で「帰るコール」をしていて、帰宅したら奥さんがご飯を用意してくれています。「ただいま」と言って、夕食が魚だったら一言目で「今日、お魚食べたかったのよ!」って言うんです。お肉の日は、「何で分かるの、俺の思ってること! しかもこれサラダ付きじゃん」と驚いてみせたり。すると、奥さんが「本当に上手よね!」と笑ってくれるんです。ギャグみたいですけどね。 娘に対しては、「今日前髪めちゃめちゃいいじゃん」と言ったりします。苦笑いされたりしますけど。ちゃんと娘のことを気にかけているということを会話で伝えられるから、いいかなと思っているんです。 これを1日だけで終わらせずに、常に続けて習慣にしていくと、家族皆が楽しくいられることが家のベースラインになる。そこからスタートできるというのが気持ちいいなと思っています。 ――どうして、そういったコミュニケーションを取るようになったんですか。 DJ KOO: 仕事で疲れてげんなりしている時に、家でスイッチを切り替えて楽しくするにはどうしたらいいか。考えた末に、「家族の力を借りよう」と思いました。家族が笑顔になってくれたら自分も楽しくなって、嫌なことも忘れられるだろうと始めました。 ――行事やイベントなど、ご家族で何か特別なことはしますか。 DJ KOO: うちは家族の行事をめちゃめちゃやっています。誕生日はもちろん、結婚記念日、娘の学校の卒業や、試験が終わったお疲れサプライズなど、家族でお祝いするんです。 コミュニケーションとは、話すことだけではなく、お互いをよく見ることも含まれると思うんですよね。家族が何を使っているか、どんなものが必要なのか、そういうところを意識するいいきっかけになっていると思います。 ――娘さんが思春期の頃は、男親として苦労した部分はあったのでしょうか。 DJ KOO: 僕は奥さんに“いいとこ取り”をさせてもらってきたんです。娘が中学生の頃は反抗期でしたが、僕はその頃にはもうTRFをやっていて。娘としては、「テレビに出て世の中に元気を送る仕事をしている父の足を引っ張ってはいけない」という気持ちがあったのかもしれません。その分、奥さんが娘の気持ちを受け止めてくれていました。 当時は家に帰ると、「あんたさあ、そんなこといいと思ってんの!」「それさっきも言ったし!」と、女同士がストロングスタイルでやり合っていることがよくありました。情けない話ですが、僕は「ちょっと待って、何でもめているかゼロから話を聞かせて」なんて言って仲裁に入ることが全然できなくて……。どうしたらいいか分からなくて玄関を入ってすぐの寝室で待機していたんです。しばらくして「ちょっと静かになったな」とリビングに行くと、2人で笑いながらテレビを見ていたりしましたね。 ――では、KOOさんと娘さんが衝突することはなかったということですか。 DJ KOO: そうなんです。実際、娘は僕の前では反抗しているところを見せたくなかったというのもあるかもしれません。その分、奥さんが常に娘のそばにいて何でも受け止めてくれていたので、本当に感謝しています。 ただ、そうなってくると、娘が高校生くらいの頃には学校で何があったか一番に奥さんに話すようになりました。それで僕が「今日の学校のあれはどうだったの?」と聞くと、「ママに聞いて」と言われるようになっちゃって……。そういう寂しさはありましたね。 娘と直接話をするにはどうしたらいいかと考えて始めたのが、一緒にウォーキングをすることでした。娘は10代の頃から写真を撮るのが上手だったので、「Instagramに載せるから一緒にウォーキングに行って撮ってくれない」と声をかけて、一緒に風景を撮影しながら歩くことを週に何回かしています。