今の取り組み継続を 専門家会議が会見(全文2)都道府県間移動の減少は不十分
近日中により詳細な対応策を提言したい
最後になります。最後のスライドです。市民の皆さまの行動変容へのご理解・ご協力により、新規感染者は穏やかに減少に転じつつあること、本当にこれはありがとうございます。しかし医療体制の逼迫は続きます。専門家会議としては、今日やりますけども、直近のデータの収集・分析を行い、近日中に再度、これまでの対策の評価などに関する分析を行うとともに、今後求められることなどに関する、今日よりももう少し詳細な対応策を提言したいと思っています。以上です。どうもありがとうございました。 脇田:尾身先生、ありがとうございました。今日は北海道大学の西浦先生、そして駒込病院の今村先生に参加していただいていますので、解析のところは西浦先生にいろいろとご質問いただくということと、あと、医療現場のことに関しては今村先生にご質問いただければと思いますけど、西浦先生、先ほどの行動変容のところ、少しご説明されますか。 西浦:はい。 脇田:じゃあスライドの8ページですね。お願いします。
渋谷と難波の接触頻度減少率
西浦:スライドをご覧いただければと思いますけれども、あるいは提言書をお持ちの方は7ページに同じ図が出ていますけれども、これは接触頻度に関するある程度の、接触削減が80%うまくいったかどうかの、まず第1回目の答え合わせの結果なんです。上側の2つのヒートマップが渋谷における接触頻度の減少率です。下側が大阪の難波における接触頻度の減少率。これはそれぞれ渋谷駅、難波駅を中心とした半径1キロの圏内におけるメッシュ、メッシュというのは地理的な空間ですね、における接触がどれくらい数として減ったのかというのを見ています。なのでこれは接触率と接触する人口、それぞれの掛け算の数です。どのように見るかということなんですけど、左側の2つのヒートマップが昼間の接触です。右側の2つが夜間の接触です。具体的な時間で言うと、昼間が朝の8時から夕方の4時まで、右側が夕方の4時から24時までという、それぞれの8時間の接触がどれだけ減ったのかというのを示しています。 それぞれのヒートマップが分かれていて、お手元の資料で見ていただくと、横軸と縦軸に15、20、30、40と数字が打ってると思うんです。これ、横軸も縦軸も接触をする人の年齢です。15と15の対応してるところが、例えば渋谷の昼間だとマイナス90になってるんですけど、これはどういうことかというと、10歳代の人と10歳代の人の接触というのが、相対的に検討すると、4月の24日と1月17日で比較してるんですけど、1月17日の宣言前のベースラインと比較すると、4月24日のときまでに接触頻度というのは相対的には90%減ったということです。同様に20というのが付いているのと15という辺りがマイナス81と書いてますけど、これは20歳代の人と10歳代の人の接触が相対的に81%減ったというようなことですね。これを見ていただければ分かると思いますけども、10歳代と20歳代の若者を中心として昼夜問わず接触頻度が80%以上減少したことがうかがえます。おそらく教育機関、大学を含めて教育機関の休校の影響を受けているということが影響しているものと思われます。