攻撃的な人の本音は「自分の身を守りたい」 精神科医が教える一つの対処法
攻撃的な人からの心無い言葉...うまく受け流せず、悩みを抱えてしまっている方も多いでしょう。他人から攻撃された時、どのように対処したらいいのでしょうか? 精神科医Tomyさんの書籍『穏やかに生きる術』より紹介します。 他人の幸せが羨ましい...「劣等感で苦しい人生」を抜け出すための言葉 ※本稿は、精神科医Tomy著『穏やかに生きる術』(KADOKAWA)を一部抜粋・編集したものです。
人に攻撃されない練習
他人に攻撃されて悩んだことが、一度は、あるいは何度もあるかもしれません。どこにいても必ず他人を攻撃する人はいるものです。ここでは他人の攻撃、またその対処法について考えてみたいと思います。 まず他人からの攻撃がやっかいなのは、「相手が攻撃的なのは自分に非があるせいなのかもしれない」と思いこんでしまうことです。もちろん自分に何らかの問題があり、それが相手の攻撃を呼び起こしていることがないとはいえません。 しかしよく考えていただきたいことがあります。 「アナタに問題があったとしても、果たして攻撃していいのか」という問題です。 答えは明白で攻撃する理由にはなりません。そして相手がちゃんとした人間であれば攻撃してくることはありません。しかし「怒られる」ことはありえます。ここが要注意です。 怒られる場合は、内容が大切です。自分の態度や特定の行動に対して注意を受ける。この場合は、直してほしいポイントが明確であり、一方的に相手の問題とは言えません(「怒る」と「叱る」という言葉で区別される場合もありますが、実際には混用されているので、ここでは区別して扱わないことにします)。しかし、直すポイントを明確にせず、アナタ自身を否定する場合は、相手の攻撃です。 では攻撃していいわけはないのに、なぜ他人を攻撃する人がいるのかについて考えてみましょう。答えからいうと、たいていは自分の身を守るためです。攻撃は最大の防御ともいうように、自分の身を守るために相手を攻撃するのです。 相手を責めるときは、「自分は正しい」という前提で話をします。自分の非を認めることが苦手な人は、他人を攻撃することで自分の気持ちを守るのです。この場合は自分の身を守るのが目的ですから、相手は誰でもいいのです。 また、自分をしっかり守るために相手に何が何でも非を認めさせようとします。人格ごと否定したり、相手が悪い理由を上手に理屈立てようとしたりします。 またマウンティングもこうした「自分を守るための攻撃」の一つです。 マウンティングの場合は、相手より自分が優れていることをアピールして、安心感を得る行為です。これも自分の立場を守るために相手を攻撃していると言えるわけです。 こうした相手に出くわしたとき、真っ先にやるべきことは「距離をとる」ことです。自分のために闇雲に武器を振り回しているわけですから、距離をとるしかないのです。ただ距離のとり方にも様々な方法があります。