アルピナ製BMW5シリーズ全7世代をテスト!5シリーズはアルピナブランドの心臓であり魂だ
ハードウェア面では、吸気経路の改良とセンターサイレンサーの見直しにより13馬力のパワーアップが図られ、アルピナはボーナスとして850Nmを50Nm上乗せしている。その結果、0-100km/h加速は3.2秒、200km/h加速は10.2秒となった。100kg重いツーリングは若干の犠牲を強いられるが、それでもそれぞれ3.4秒と10.9秒は立派なものだ。
レーストラックでも絶対の自信
ザントフォールトのピットレーンで、ラバリナのステアリングを握る。インストラクターが前を走り、ツイスティなサーキットでの正しいラインを簡単に教えてくれた後、スロットルが回される。ビターボV8は恐怖のごとくプッシュし、xDrive全輪駆動のおかげでトラクションは十分。超本格的なターザンボヒトを過ぎると、ルートはわずかに左折して鋭く右折し、新しく改修された象徴的なヒューゲンホルツボヒトへと下っていく。ここでは特に、「GTの」優れたハンドリングが印象的で、ステアリング角の下でのブレーキング操作は驚くほどコントロールしやすい。しかし、続く左右のフルスロットル区間では、「GT」はフロントアクスルを少し押し出す傾向がある。ターン8は早いエイペックスを持つ高速右コーナーで、イン側の縁石に激しくぶつかる。
綿密なチューニングが施されたアダプティブサスペンションは、2トン近い重量にも簡単にはガタつかない。次の右コーナーでは、ステアリングを切った角度の下でダイナミックにブレーキングし、B5 GTは控えめにお尻を突き出し、カーブに向かって細かく曲がっていく。周回を終えて、我々はあらためて、なぜこれほど巨大なクルマがこれほど俊敏で運転が楽しいのか自問する。その答えは、駆動とステアリングの全輪駆動である。リアに偏りがちなxDriveは優れたトラクションで車重を補い、インテグラルアクティブステアリングはサルーンをより扱いやすくする。そして、このインプレッションを聞いて、ブッフローエに145,000ユーロ(約2,440万円)の小切手を送りたい衝動に駆られた人は、きっと失望するだろう。250台の「B5 GT」は、昨年秋の発表会ですでに完売していたからだ。
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