東京から名古屋へ、大学生のひとり暮らし 家計簿つけて気づいた、意外な「出費」
■この街で大学生活を(愛知県名古屋市)
三大都市圏の一つである名古屋地区には、国公立大学から私立大学まで、数多くの大学が存在します。地元の大学に進学する人が多く、地元出身比率が高いエリアですが、他の地域から「どうしてもこの地区の大学で学びたい」と進学を決める人もいます。名古屋大学情報学部自然情報学科1年の杉山香苗さんもその一人で、東京の実家を離れ、勉強に励んでいます。 【写真】三重出身の女子大生、京都で一人暮らし 魅力を聞く
「洗剤の量はどれくらい?」と母に聞いていた
――東京出身ですが、なぜ名古屋大学を選んだのでしょうか。 幅広い教養を学ぶことができ、研究環境が充実している国立大学を志望していました。経営などのビジネスに関わる学びと、情報などIT系の両方を学びたいという思いがあり、進路選択にかなり悩みました。どちらか一つを学べる学部や学科はたくさんありますが、文理の垣根を越えて幅広く両方を学べるのが名古屋大学情報学部でした。 ――入学して半年ですが、どんなことを学んでいますか。 今は一般教養がメインですが、早速、プログラミング言語のPython(パイソン)に触れる機会があり、面白いです。情報学を学ぶ上で理数系は必須なので、積分や線形代数学、化学や物理も勉強しています。 ――情報学部のある東山キャンパス近くの寮で生活しているそうですね。 父がセキュリティー面を心配していたので、寮に入ることにしました。東山キャンパスまでは徒歩で10分以内で、門限などの規則も厳しくありません。部屋にバス、トイレ、キッチンが付いていて、ランドリーだけが共用なので、一人暮らしをしているのとほとんど変わりません。 食事付きのプランが用意されている寮もあるようですが、私は自炊しています。実家にいる時は家事をほとんどしておらず、料理も経験がなかったうえに、国立大学は合格発表が遅いので、合格後に十分な準備をする時間がないまま入寮しました。最初は「掃除道具は何が必要なの」「洗濯機に入れる洗剤の量はどれくらい」と母に聞いてばかりいました(苦笑)。入学して数カ月が経って、ようやく一人で一通りできるようになりました。 ――料理も作っているのですか。 野菜などの具材を切って炒めるだけの炒め物はよく作っています。忙しくてしばらく作れそうにない時は、カレーを作り置きすることもあります。作ってみて量が多かったら保存して翌日以降に回したり、調味料を変えたりと、気分やおなかの満腹度合いなどに合わせて自由にできるので、自炊はいいなと思っています。