大谷翔平の33号“4階席アーチ”に全米が驚愕「ソーサ記録に並ぶ歴史的一発」同僚は「思わずタオルを口に」
エンゼルスの大谷翔平(27)がまた歴史の1ページを塗り替えた。9日(日本時間10日)、敵地シアトルのTモバイルパークで行われたマリナーズ戦に「2番・DH」で先発出場すると、3回一死走者無しで迎えた第2打席に2年前に16勝をマークした左腕のマルコ・ゴンザレス(29)がカウント1-2から内角に投じたフォーシームを捉え、右翼スタンド4階席のアッパーデッキまで届く特大の33号ソロを放った。イチローが活躍したこの球場で、この場所に放り込んだのは史上6人目。また球宴前の33本塁打は外国人選手として1998年のサミー・ソーサ(カブス)に並ぶ最多記録となった。ちなみにこの年ソーサは、マーク・マグワイア(アスレチックス)と歴史に残る本塁打争いを演じて66発を放っている(本塁打王はマグワイアの70本)。試合には3-7で敗れたが、米メディアは、大谷の仰天の33号を伝える記事一色。いかに報じられたかを紹介する。
「152メートル以上は飛んでいる」
MLB公式スタットキャストが弾き出した463フィート(約141メートル)の飛距離に物言いをつけたエンゼルスのジョー・マドン監督と、この日先発したチームメートのアレックス・コブの試合後の談話にフォーカスしたのが地元のロサンゼルスタイムズ紙だ。 「大谷がマンモス級の本塁打を打つが、エンゼルスは序盤のリードを吹き飛ばされマリナーズに3-7で敗戦」との見出しを取り、この33号を伝えた。 「大谷が歴史的意味のある新たな本塁打をかっ飛ばした」とした上で、外国人選手の球宴前最多本塁打記録でソーサに並んだことを伝え、「最近21試合で16本塁打。これは21試合におけるアメリカン・リーグ記録で、ア・リーグで最多となるロジャー・マリスの記録に並ぶ今シーズン61本のペースとなっている」と続け、マリスが1961年に達成して今なお破られていないシーズン61本のア・リーグ最多本塁打記録に並ぶ量産ペースであることを強調した。 記事は「大谷は打った瞬間にそれがいったと分かったようで、ライトフェンスの遥か高くを飛び続ける打球を見ながらバットを落とし打席からゆっくりと歩きだした」と描写。 マドン監督の「打球は遠くに飛んで行った。彼ら(公式データ)は463フィート(約141メートル)だと言った。463フィートなわけがない。彼らはデータが正しいというのは分かっているが、その他の打球で、あれよりも、長い飛距離を出しているのを見たことがある。(それらより短い記録に)そんなはずがない」というコメントを掲載した。 先発右腕のコブもマドン監督の意見に同調。 「あの打球は500フィート(約152メートル)以上は優に飛んでいた。私はベンチにいて唖然とした。僕は(その瞬間)タオルを自分の口に入れて、あそこまでボールが飛んだことが信じられなかった」と話したという。