100歳を超えても骨密度は上げられる! 高齢者が食べるべき「最強の骨太料理」とは
過日、上皇后さまが大腿骨を骨折されるアクシデントに見舞われた。幸いなことに順調に回復されているというが、とりわけ高齢者においては、骨折が誰の身にも起こり得ることを私たちは再認識させられた。愛知医科大学特任教授の中村幸男氏は、特に注意すべきは“二大骨折”だと指摘する。 【写真を見る】「最強の骨太料理」とは ***
男性は2年連続、女性は7年連続でトップ。私の故郷であり、現在も診療のために毎週足を運んでいる長野県は、男女ともに要介護度をもとにした健康寿命が全国1位の座をキープしています。かつてはトップ10に入らない時代もあったことを考えると、隔世の感があります。要因はさまざまに考えられますが、私たち「信州骨を守る会」の取り組みも、その一因となっているものと自負しています。 〈転倒→骨折→ベッドでの安静→寝たきり→心肺機能や認知機能の低下〉 残念ながら、高齢者は健康寿命を損なうこの「負のスパイラル」に陥ってしまう方が少なくありません。なかでも気を付けなければならないのが、手首などと違い、体の動きが著しく制限され、スタスタと歩けなくなってしまう大腿骨骨折(脚の付け根の骨折)と背骨の圧迫骨折の“二大骨折”です。
100歳を超えても骨密度は上げられる
しかし、延べ約4000人の80代の男女を対象にした調査で、私たちが推奨してきた「骨太体操」が、骨折の予防に役立つことが分かっています。しかも、90代や100歳を超えた方であっても、骨密度は上げられることも判明しています。つまり、何歳からでも骨は鍛えられるのです。 〈こう解説するのは、愛知医科大学特任教授の中村幸男氏だ。 骨粗鬆症や関節リウマチなどを専門とする整形外科医の中村氏は、長野県内の大学や病院に勤務しながら、「信州骨を守る会」の代表を務めるなど、これまで同県を中心に骨を丈夫にする啓発活動に努め、長野県民の健康寿命の延伸に貢献してきた。 骨の健康を保つ「骨活(ほねかつ)」のプロである中村医師が、二大骨折の予防術を指南する。〉