帰省ラッシュ直撃 年の瀬寒波で日本海側は29日頃まで大雪・荒天のおそれ 交通の乱れなどに注意 年始も再び寒気襲来へ
年の瀬の日本列島に強烈な寒波が押し寄せている。当面、29日(日)にかけて、東日本や西日本の日本海側を中心に大雪や荒天になる所がありそうだ。帰省や旅行の足に影響が出ることが予想されるため、交通障害や路面の凍結、視界不良など注意・警戒が必要となる。また、年明けも再び寒気に見舞われる見込みで、油断できない年末年始となりそうだ。
年末寒波が襲来中 帰省の足の影響
日本付近は強い冬型の気圧配置で寒気移流が強まっている。近畿北部から北日本の日本海側には断続的に雪や冷たい雨が降っており、東海にも一部、雪雲や雨雲が流れ込んでいる。青森県青森市酸ヶ湯では、先日12月としては過去最多となる3メートルを超える積雪を観測したが、再び3メートル超えの積雪となっている(午前11時現在)。新潟県中魚沼郡津南町でも平年の2倍近い雪が積もっている状況だ。
このあとも同じような所で雪や雨が続き、風も強く吹きそうだ。北陸の沿岸部は日中は雨が主体となるが、夜には雪lに変わる見通し。山陰も夜遅くから雪の降る所が増え、福岡県や広島県にも雪雲が流れ込むかもしれない。
当面、29日(日)ごろまでは強い冬型の気圧配置が続く見通しで、東日本や西日本の日本海側では雪が続くことが予想される。特に北陸では次から次へと雪雲が流れ込むため、かなりの降雪量になる見込みだ。寒波が帰省ラッシュを直撃する形となるため、最新の気象情報と交通情報をこまめに確認し、路面の凍結や視界不良、電線や樹木への着雪、なだれや落雪にも注意が必要だ。
晴れ続きの地域も28日はにわか雪の可能性
太平洋側の平野部では、年末も広く晴れて空気の乾燥した状態が続きそうだ。ただ、あす28日(土)は強い寒気の影響で各地で真冬並みの寒さとなり、雪雲や雨雲の流れ込む所がありそうだ。東京都心や大阪、高知でも一時的に雨や雪が降るかもしれない。
大晦日は関東などで15℃超え 年始は再び寒さ厳しく
29日(日)の午後から30日(月)にかけては寒気が抜けるため、日本海側の雪や雨は一旦、小康状態となりそうだ。31日(大晦日・火)は関東など太平洋側で気温が上がり、東京は15℃を超える見込み。ただ、その後は次の寒気が流れ込むため、三が日は北日本の日本海側を中心に再び雪が強まることが予想される。晴れる所でも寒い三が日となりそうだ。 (気象予報士・多胡安那)