SUPER GT第8戦プレビュー 最終決戦”ではない”もてぎ 例年と異なる攻防戦が展開されるか!?
・より激しくなったタイトル争い
オートポリスでの戦いを振り返ると、GT500クラスではランキングトップ3が確実なレース運びで入賞を果たし、ポイントを加算。一方、同4位以下のクルマが躍進し、大量得点を計上した。結果、タイトル獲得の可能性を持つチームが増えることに。各車ポイント差も小さく、残り2戦で情勢がガラリと変わっても不思議ではない。しかしながら、各チームの戦いぶりを見ると、毎戦のように少しでも上の順位でチェッカーを受けようと努力をコツコツと続けているチームが多いことにも気付かされる。サクセスウェイトの有無に関わらず、ノーミスのレースで着実にポイントを獲る戦いができるチームは、いざというときもしっかりと地力が出せるもの。混沌とした戦いになればなるほどチームとしての総合力が大きな意味を持つだけに、もてぎではどのチームがドシッと腰を据えて戦っているか、注目してみるのも面白いだろう。もちろん、シーズン後半になって上昇気流に乗っているチームの奮闘にも期待したい。
一方、GT300クラスでは、オートポリス戦を前に15点開いていたランキングトップ2台のポイント差が5点まで縮まった。とはいえ、No.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)は、優勝を見据えてクラストップを走っていただけに、2位の結果ながらその落胆ぶりは大きいものだった。もし勝っていればシーズン2勝目となり、ランキングトップのNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)と同ポイントに並ぶことができたからだ。また、今回の勝利でランキング3位に浮上したNo.88 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)も試合巧者のチームゆえに、残り2戦でランキングがどう変動するのか。参考までに、昨年のレースでは88号車が優勝し、65号車が2位に。”優勝必須”だった2号車は予選でクラスポールポジションを手にするも、結果を残せなかった。今年は、そのリベンジ戦でもある。それぞれ特徴の異なるトップ3台が繰り広げるパフォーマンス、さらには虎視眈々とチャンスを狙う他車の活躍をしっかりと見届けてほしい。