阪神・石井大智、「キックの鬼」トレで打者KOだ!
投げるために、打つべし! 阪神・石井大智投手(27)が14日、滋賀・大津市内のホテルで阪急交通社主催の「おごと温泉トークショー」に参加。イベント前に応じた取材で、今オフから自身初となるキックボクシングトレを取り入れていると明かした。ウエートトレーニングの知識はチーム随一。さらにパンチ、キックを繰り出す格闘技のエッセンスも吸収し〝強い体〟を作る。 繰り出す拳の数だけ投球の威力が増していく。石井が究極の異業種トレに臨み、キックボクシングを自主トレに取り入れていることを告白した。 「投げる動作はどちらかというとパンチに近いような感覚もあります」 笑顔で狙いを明かした。「基本的に僕は、日常でキックすることがあんまりないので」とも語ったが、もちろんただのストレス発散ではない。投球時に必要な上半身の筋肉への刺激になるといい「やっぱパンチが一番。すごく役立つんじゃないか」と既に手応えがある。今季56試合登板で防御率1・48と奮闘したが、新たな動作で自らの体に進化を促す。 もともと格闘技好きで〝推し〟は2018年に亡くなった格闘家の山本KID徳郁さん。米大リーグ、パドレスのダルビッシュの義兄としても知られ、レスリングや総合格闘技、K-1などで活躍してファンを沸かせたファイターだ。石井もYouTubeなどでその勇姿を見つめてきた。そして今オフ、吸い寄せられるように個人経営のキックボクシングジムに入門。「そんながっつりじゃないです」と控えめながら、マウンドから相手打者を〝KO〟するためにも、サンドバッグを打ち込んでいる。 この日はトークショーでファンと交流したが、シャツの下からは鍛え上げられた肉体がモリモリと浮かび上がっていた。トレーニングに関する知識は虎屈指だが、さらなる成長へのヒントを求めて、キックボクシング以外にもボルダリングにも挑戦しているという。 「メリット、デメリットを考えて、メリットの方が大きければやるっていう方向性で」 向上心が尽きない。あらゆることから学びを得ていく石井が、ブルペンの中心となっていく。(新里公章)