申ジエ、プロ通算65勝目を男女混合のユニークなイベント、全豪女子オープンで達成
DPワールドツアーのISPS HANDA オーストラリアオープンは豪メルボルンの2コースを舞台に男女混合で開催され、女子の部(全豪女子オープン)を36歳のベテラン、申ジエが制しプロ通算65勝目を挙げた。 最終日、一時7ストロークのリードを奪った申だったが、大会2連覇中のアシュリー・ブハイが終盤に猛烈な追い上げを見せ、3連覇目前まで迫った。しかし、最後まで落ち着いたプレーでブハイを2打差で振り切った申が、大会2度目の戴冠を果たした。 「ホッとしました。これで息が吸えます(笑)。ここキングストン・ヒースで2度目のタイトルを獲得できたことに興奮しています。2008年にここでカリー・ウェブに敗れてタイトルを逃しているので」とリベンジ達成に喜びを隠せなかった申。 それにしても世界で65勝とは凄い。20歳になったばかりで韓国ツアー3年連続賞金女王に輝き、年間メジャータイトルを総なめにして初のグランドスラマーになると、日本ツアーを経てLPGAツアーへ。 米ツアーのメンバーになる前スポット参戦したメジャー、全英リコー女子オープンで優勝しメンバー入りすると、2009年にはルーキー・オブ・ザ・イヤー(最優秀新人賞)と賞金女王をダブルで受賞する快挙を成し遂げた。 これまで挙げてきた米ツアー通算11勝の中には全英2勝、エビアン1勝のメジャー通算3勝が含まれる。20代前半で世界ランク1位に上り詰めた申が、まだ獲っていないのは通算28勝を挙げながら達成できていない日本ツアーの賞金女王のタイトルくらい。 常に笑顔を絶やさず、たとえパットを外して、試合に負けても笑いながら相手の健闘を讃える清々しいプレーヤーだ。 15歳の時、申を練習場に送った帰りに自動車事故に遭って母が他界。同乗していた弟と妹も大怪我を負って入院し、傷心の申本人が病院に寝泊まりし、弟妹の面倒を見ながら登校&ゴルフをする苦労も経験した。 しかし、辛い過去を笑顔に変えた申はプロデビューから18年経った今も輝き続けている。