初代のiPhoneのカメラは200万画素、17年で著しく進化したカメラの歴史、いよいよお目見えする「iPhone 16」でどうなる?
iPhone 4が発売された2010年にInstagramが始まり(当初は正方形の写真しか投稿できなかった)、画像加工アプリもたくさん登場した。セルフィー用のインカメラが付いたのはiPhone 4から。自撮り文化はInstagramと同時期に起こったことになる。 暗所撮影にも強くなり、SNSにアップするために食べ物の写真を撮る人が増えたのもこのころだ。ただ、暗い店内で撮影するにはまだまだ性能は足らず、美味しそうな写真に加工するアプリなどが登場した。
■処理能力が増大するスペックインフレ時代 2011年に登場したiPhone 4sは、ガラケー時代が長かった日本において、ようやく一般の人も手にするようになったモデルだ。さらにカメラ性能が向上し、画素数は800万画素に。毎年、処理能力もストレージサイズも急速に増大していたスペックインフレ時代だ(iPhone 4s発表の翌日、スティーブ・ジョブズ氏が死去した)。 iPhone 5~6sまでは、カメラの画素数は800万画素だが、年々画質は向上し、暗所撮影も強化されていく。
2015年登場のiPhone 6sで、ついにカメラの画素数は1200万画素になった。以来、基本的にはiPhone写真のカメラ画素数は1200万画素で保存される。 iPhone 14 Pro Max以降はメインカメラに4800万画素のセンサーを搭載する。ただし、そのセンサーは暗所性能に用いるもので、初期設定で保存される画像は1200万画素となっている。Android端末はより高い画素数を売りにしたモデルもあるが、アップルは、一般的な用途では1200万画素あれば十分だと考えているのだろう。
■iPhoneの進化は画質だけじゃない iPhone 7の大型版、iPhone 7 Plusには、標準の28mm相当F1.8のレンズに加え、望遠の56mm相当F2.2のレンズが搭載された。2つのレンズは選択式ではなく、iPhoneのディスプレイ上でピンチアウトすると、適切な画角で自動的に切り替わるという、今に続く操作方法を実現していた。 ここまで画質を中心に追ってきたが、世代を追うごとに、さまざまな撮影機能が追加されたことも見逃してはならない。動画が撮れるようになったのはiPhone 3GSから、インカメラが設けられたのは前述の通りiPhone 4からだが、それだけではない。