なんと日本隊だけで「1万7000個」も発見した…!奇跡の1969年に見つかった「大量の隕石」からの新発見と「残念な結果」
残念な指摘
ところが、こうした議論に冷や水を浴びせる論文が1965年に提出されました。人間の指の指紋を分析すると、多種類のアミノ酸が検出され、それらは隕石中にあったとされるアミノ酸のパターンに類似していたというのです。 落下した隕石は、博物館や研究室で保管されるまでに、多くの人が素手で扱ってきています。つまり、見つかったアミノ酸が本当に隕石に含まれていたものなのか、落下後に人が触れてついたものなのかが、わからなくなってしまったのです。 しかし、その4年後の1969年が惑星科学にとって「奇跡の年」であったことが、ここで生きてきました。この年、アポロが月の石を持ち帰ることが予定されました。 生命と非生命のあいだ 地球で「奇跡」は起きたのか
小林 憲正