食物繊維が豊富な「サツマイモ」 食べ過ぎると便秘に 排便を促すための適量は?…甘みが増す工夫も紹介
山口真弓の「子どものココロとカラダを育む簡単レシピ」
管理栄養士の山口真弓さんが、家族みんなで楽しめる子ども向け料理のレシピを紹介します。 【写真5枚】「サツマイモと大麦のサラダ」の作り方
秋の味覚の代表格に「サツマイモ」があります。サツマイモには食物繊維などが含まれていて、食べると便秘を解消させる効果が期待できます。ただし、食べ過ぎると逆に便が出にくくなってしまうため、注意が必要です。今回は、適切な摂取量とレシピをご紹介します。
腸の動きを活発に
食物繊維は、食べると分解されずに大腸へ届きます。水への溶けやすさから、水溶性と不溶性に分けられます。 水溶性食物繊維は、血糖値の上昇を緩やかにするとともに、腸内細菌の餌となります。一方、不溶性食物繊維は、腸の動きを活発にする働きがある一方、腸内で水分を吸収します。 サツマイモは、不溶性の割合が多く、食べ過ぎると腸内で水分が減り、便が硬くなります。その結果、便が大腸に詰まってしまい、出にくくなってしまうのです。 便が硬くなりすぎず、排便を促す効果が期待できるのは、毎日食べるのであれば1日100グラム程度(1/3~1/2本分)といわれています。便秘解消に役立つからといって、食べ過ぎには注意しましょう。
甘みが増す方法
サツマイモには、でんぷんが多く含まれています。50~60度でじっくり温めると、でんぷんの糖分が分解されて甘みが増します。電子レンジなどで加熱する際には、低い温度でじっくり温めることをお勧めします。 サツマイモには、ビタミンCやB1、β―カロテンなども豊富に含まれています。
サツマイモと大麦のサラダ
サツマイモとともに他の食材を用いて、水溶性と不溶性の食物繊維のバランスを取ったレシピをご紹介します。理想的なのは、不溶性:水溶性=2:1とされています。
作り方
(1) サツマイモは皮を付けたまま1~2cm角に切り、耐熱ボウルで5分ほど水にさらす。水気を切り、ふわっとラップをかけて200Wの電子レンジで12~13分加熱する。 (2) 鍋に押し麦と150~200mlの水を加え、蓋をして沸騰させてから弱火で10~15分ほど好みの硬さにゆでる。噴きこぼれないように注意する。 (3) (1)にバターを加えて、余熱で溶かす。 (4) バターが溶けたら、Aの調味料と押し麦を加えてあえる。 (5) 器に盛り、好みでブラックペッパー、パセリを振ったらできあがり! ※焼いたベーコンを加えてもおいしくいただけます。 ※お子さんも一緒に食べる時は、辛くないカレー粉を使うとよいでしょう。