PGA最強プロに学ぶ。パットが安定しないゴルファーのための、一時ストップドリルとは
切り返しで止まり、体の動きを意識する
PGAツアー会場でシェフラーがケニオンから指導を受けているとき、面白い練習ドリルに取り組んでいたので紹介しよう。 シェフラーが取り組んでいたのは、2mくらいの距離から、バックストロークの頂点に来たところで2秒ほど静止し、そこから動きを再スタートしてボールを打つという「一時停止ドリル」だ。 通常のパッティングではバックスイングからフォロースルーまで一連の動作で行うが、切り返しでは体の回転方向やヘッドの動きが反対に方向転換する。 この方向転換の際に、体を動かすタイミングがずれたり、手先を使ってボールを打ちにいく動きが出やすい。そのため、切り返しでいったん止まって、ダウンスイングからフォロースルーの体の動きに意識を集中させて練習をしているというわけだ。 実際にこの練習を行ってみるとわかるが、バックストロークで静止すると、そこから手先でボールを打つことは難しい。 すでに体がバックストロークで回転している状態なので、インパクトに向けて体を元の位置に戻すように体を回転させて打つほうが自然に感じる。 手だけで打つのは違和感があるので手打ち防止になるうえに、体幹や胸郭など体全体を使ってパターを動かすことを意識しやすくなる。 パッティングが安定しないという人は、切り返しで手先を使っているのかもしれない。そう感じたらシェフラーが取り組んでいる、バックストロークでいったんパターを止める一時停止ドリルに取り組んでみてほしい。
TEXT=吉田洋一郎