3000万円超の新しいメルセデスAMGのGクラスは無敵だ! 古くて新しい過激な最新オフローダーとは
マイナーチェンジを受けたメルセデスAMGの新しい「G63」を、小川フミオがテストドライブ。唯一無二のオフローダーの進化に迫る。 【写真を見る】新型メルセデスAMG G63の過激な内外装など(24枚)進化点をチェック!
より快適に、そして過激に
人気の衰えないメルセデス・ベンツ「Gクラス」が、さらに商品力を強化すべくマイナーチェンジを実施。2024年7月に発売されたメルセデスAMGのG63に試乗した。パワーと快適性がともに高まり、“無敵”という感じだ。 メルセデスAMG G63におけるマイナーチェンジの眼目は、4.0リッターV8ターボエンジンに、発進や加速時にモーターがトルクを積み増すISG(インテグレーテッド・スタータージェネレーター)を組み込んだことがひとつ。 もうひとつは、「AMG ACTIVE RIDE CONTROL」サスペンション。Gクラス電子制御の油圧式スタビライザーを使うシステムで、路面や走行状況に応じて左右のサスペンションシステムをつなぐスタビライザーをつないだり(おもにオンロード)、切り離したり(同オフロード)する。 外観上は「AMGナイトパッケージ」を標準装備。グリルのルーバーがダーククロームとなることをはじめ、前後バンパーのトリム、アンダーガード、ドアミラー、スペアタイヤリングがブラックになる。「G63の獰猛な迫力をさらに強調」とはメーカーの言。 ヘッドランプ、フロントウインカー、リヤコンビネーションランプはスモーク仕様。今回の試乗車の車体色「ハイパーブルーマグノ」は新色だ。この色を選ぶと、一般的にはブラックのアクセントがカーボンファイバー仕上げとなる。 スペアタイヤカバーもカーボンファイバー仕上げとなる、G63初採用の「AMGカーボンファイバーエクステリアパッケージ」だ。ホイールは21インチ径が標準で、オプションで22インチが選べる。 加えて、デジタライゼーションも進められた。「ハイ、メルセデス」の、呼びかけで起動する会話型音声コマンドシステムである「MBUX」を初搭載、ワイヤレスチャージング、キーレスゴー、ステアリングアシスト、自動再発進機能、さらに、オフロードコクピットやカメラ映像をコンピューターが合成して路面状況を視覚化するトランスペアレントボンネットまで標準装備だ。 見た目は、長方形にちょっとフェンダーフレアがついて、その下に2本のタイヤという個性的なリヤビューを継承。ちょうど私が後ろから眺めていた際に、G63の横を現行ディフェンダーが通りすぎた。 たしかに「1979年の誕生以来変わることのない唯一無二のスタイリング」とメルセデス・ベンツが言うのもわかる。競合関係にあるともいえる、英独ライバル2車のデザインコンセプトは大きく異なっている。悪くいえばかなり古くさい。好きな人にはそこがいいのだろうけれど。