3000万円超の新しいメルセデスAMGのGクラスは無敵だ! 古くて新しい過激な最新オフローダーとは
操縦感覚は現代的
操縦感覚は、しかし、とても現代的だ。エンジントルクとサスペンションがうまく連携していて、高速でも高い操縦安定性を味わえる。ラダーフレームのシャシーに、リヤはリジッドというサスペンションという、本格的なクロスカントリー型オフローダーの成り立ちをもつモデルとは思えない。 私の乗った車両は、プラチナホワイトとブラックの2トーンのコンビネーションをもつシートが備わっていた。ダッシュボードも太陽の光を反射してウインドウシールドに映り込む部分はブラックだが、下部はホワイト。そして、インフォテインメントシステムの大きなモニタースクリーン。これでオフロードだって、がんがん走れてしまうのだから、メルセデス・ベンツの技術力はおそるべしだ。 Gクラスが現行モデルに進化した時、私は南仏の岩山を使ったオフロード用テストコースを走った。そのときに感心した悪路走破性の高さを求めるなら、今回同時にマイナーチェンジが行われたディーゼルエンジンのG450d(¥21,100,000)という手がある。 どうせ乗るなら過剰さがほしいという、贅沢な都市生活者のための乗りものがG63(¥30,800,000)かもしれない。サイドステップの下から、マフラーカッターが斜めに突き出していたり、大きなブレーキキャリパーだったり、見る人が見ると、すぐわかる。でもこちらも、あくまで走破性の高さが重要なので、過剰な演出はない。わかる人にはわかる……それがまたファンの心をくすぐるのだろう。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)