カスパのトークンKAS、市場全体が下落する中週間で26%急騰
ヘッドラインの数字にあまり動きがないときでも、暗号資産(仮想通貨)市場のどこかでは常に動きがある。池の静かな表面がその下にあるダイナミックなエコシステムの広がりを覆い隠すことがあるのと同じことだ。 最近はまさにその通りだ。先週金曜日以来、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の下落により、デジタル資産の時価総額は3.4%下落して2兆2200億ドル(約355兆2000億円、1ドル160円換算)となり、暗号資産市場は暗い様相を呈している。 しかし、この下落の陰に隠れて、カスパ(Kaspa)ブロックチェーンのトークンであるカスパ(KAS)は26%急騰している。CoinGeckoのデータによると、時価総額で27位に位置するカスパの価格は18セントを超え、今月これ以前に記録した史上最高値の0.196ドルに近づいている。これにより、カスパは時価総額上位100位のデジタル資産の中で最もパフォーマンスの良い銘柄となった。 この良好なパフォーマンスは、ビットコインマイナーのマラソン・デジタル(Marathon Digital)がカスパのマイニングを追加することで収益源を多様化させる決定を下したことに起因する。同社は、9月から9300万KASをマイニングしたと発表した。 プルーフ・オブ・ワーク(PoW)を採用するカスパブロックチェーンは、GHOSTDAG(Greedy Heaviest Observed Sub-Tree Directed Acyclic Graph)プロトコルを利用して、パフォーマンスとスケーラビリティを強化している。 GHOSTDAGは、最長のチェーンだけでなく、ネットワーク内の他のブロックが参照するそれ以外のブロックも優先順位を付けるため、ブロックチェーンの安全性と回復力が向上する。従来のブロックチェーンは、最終的な一貫性を実現するために最長のチェーンを選択する傾向があり、ネットワークのトランザクションのスループットが低下する。 Coinglassのデータによると、カスパが1週間で上昇したことに伴い、先物の未決済残高は58%急増して6500万ドル(約104億円)となり、資金調達率はプラスを維持している。これはロングポジションへの新規資金の流入を示しており、価格上昇を裏付けている。 |翻訳・編集:林理南|画像:Coingecko|原文:Kaspa's KAS Token Bucks Broader Market, Surges 26% in a Week
CoinDesk Japan 編集部