「あまりにも自虐がすぎて草」 “寝過ごしの聖地”(?)の駅のポスターが話題 その意図は
埼玉県の南栗橋駅に掲出された、「#年末寝過ごし防止運動」のポスターがX(Twitter)で注目を集めています。キャッチコピーが「ここが寝過ごしの聖地か」とか、分かる人には痛いほど分かる皮肉がおかしい。 【画像】ほかの寝過ごし“自虐”ポスターを見る
寝過ごすと都内から隣県に着いてしまう直通運転のワナ
南栗橋駅は、東武動物公園駅と栃木県日光市の東武日光駅を結ぶ東武日光線の駅。東武スカイツリーライン(伊勢崎線)を経て東京メトロ半蔵門線と接続しており、便によっては乗り換えなしで渋谷駅まで運行します。 長距離移動には便利な相互直通運転ですが、油断をすると思いがけず遠くまで行ってしまう諸刃の剣。例えば、大いに酔った飲み会の帰りに、都内を移動するつもりで渋谷駅から半蔵門線に乗ったとしましょう。それが23時16分(土・休日は23時19分)発の急行南栗橋行きだったとしたら――寝過ごそうものなら、50キロほど離れた南栗橋駅に着きかねないのです(参考:東京メトロの時刻表)。しかも到着時刻は夜中の1時近くと、途方に暮れることうけあい。 そんな事情から、南栗橋駅は「寝過ごしでのやらかしあるある」扱いされることもしばしば。そこに「電車には乗れたんですよ」「忘れられない忘年会になりました(笑)」など、でかでかと記したポスターは、目撃したカーバルさんにより「あまりにも自虐が過ぎる」と拡散されました。
ポスターはビールメーカーによる「年末寝過ごし防止運動」の一環
キャッチーなポスターは共感を呼び、約200万回表示される話題に。「このセンス好きすぎる」と好評だったり「これを見てしまった時点で手遅れで草」とツッコまれたり、大きな反響を呼びました。 実はこのポスター、ビールメーカーのヤッホーブルーイングが展開している「年末寝過ごし防止運動」キャンペーンの一環。アルコール度数0.7%のクラフトビール「正気のサタン」を通じて、寝過ごさない程度にお酒の楽しみましょうと提案する趣向です。 南栗橋駅のポスターは12月27日まで掲出されます(当初23日までだったところ、話題になったことを受けて延長)。12月15~16日までは、似た事情を抱えるJRの東海道本線国府津駅や中央線高尾駅、東北本線小金井駅と、東武鉄道の東上本線森林公園駅と西武鉄道拝島線の拝島駅、京成電鉄の京成本線京成佐倉駅にもコピーの異なるバージョンが掲出されていました。 併せて、寝過ごしにまつわる失敗談をXで募る投稿企画も実施。「正気のサタン」1年分のほか、“寝過ごしを防止する帽子”や、熊野神社で寝過ごし防止の祈祷(きとう)が施された「寝過ごしま千社札ステッカー」など、ユニークなプレゼントが用意されています。 ねとらぼ編集部はヤッホーブルーイングを取材し、広報に企画の意図など詳細を聞きました。