U-22日本代表の秘密兵器!食野亮太郎の痛快無比なシンデレラボーイ物語とは?
今年に入ってからフォワードへコンバートされ、シーズンの開幕をJ3で迎えた21歳のホープが急成長を遂げ、瞬く間にJ1の舞台を卒業してヨーロッパへ移籍。サッカー人生で無縁だった日の丸も背負い、来夏に迫った東京五輪に臨む代表チームのなかに居場所を築こうとしている。 痛快無比なシンデレラストーリーの主役を演じている食野(めしの)亮太郎(ハート・オブ・ミドロシアンFC)が12日、広島市内で行われているU-22日本代表合宿に初日から1日遅れで合流。午前、午後の2部練習を終えた後に、日を追うごとに胸中で膨らんでいる、東京五輪出場へ向けた熱い思いを明かした。 「周囲からは『世代やな』と言われてきましたけど、僕自身は代表に入った経験がなかったので、正直言ってそこまで考えていなかった。それが前回選ばれて日の丸をつけて戦ったことで、出場したいという意欲が少なからずわいてきた。ひたむきに努力してきたからこそ、この場所に来られていると思っているので、その姿勢は変えることなく、これからも謙虚に頑張っていきたい」 前回とは王国ブラジルから3-2の逆転勝利を奪った、10月のブラジル遠征をさす。初めてU-22代表に招集された食野は、1トップの小川航基(水戸ホーリーホック)の背後に左右対で並ぶ、ダブルシャドーの一角で三好康児(ロイヤル・アントワープFC)とともに先発を射止める。 しかも、堂々のフル出場を果たし、現時点における東京五輪世代のベストメンバーが招集された、17日のU-22コロンビア代表戦(エディオンスタジアム広島)に臨む22人のなかにも名を連ねた。 「ボールロストも多かったし、反省すべき点がたくさんあったけど、ブラジル相手にシュートまでもっていけた部分に関しては、ものすごく自信が深まった。僕に求められるプレーは相手の間でボールを受けて、ドリブルでどんどん仕掛けていくことだと思っているので」 中学生年代のジュニアユースからガンバ大阪で育った食野は、ユースをへて2017シーズンにトップチームへ昇格。ユース時代のボランチではなくサイドハーフを主戦場として、昨シーズンには念願のJ1デビューを果たす。しかし、11試合に出場しながら、ゴールを決めることはできなかった。