関電の金品受領問題 第三者委が会見(全文3)ユーザーとの関係が非常に遠い
刑事告発する考えは?
朝日新聞:それから便宜についてなんですけど、先ほど、不正な工事発注があったということですけれども、過去にさかのぼっていろんな、さまざまな貢献で、表でも貢献して、裏でも関西電力に尽力したと。そうしたところから、先ほど取引先の5社、挙がっていましたけれども、その取引先の5社に対して、他の企業に秘して情報提供するなど、あるいは実際、結果として工事の発注につながっているので、それは便宜につながるというそういうことでしょうか。 但木:5社じゃなくて、たぶん4社だと思います。その企業が森山氏を通じて、発注要求をしたり、情報要求をしたりした関係がかなり濃密であると。それはそのとおりです。それは先ほど言ったようにデジタルフォレンジックを見てもらうと、非常に露骨に分かる。 朝日新聞:すいません、あと1点だけ。今回の調査結果を踏まえて刑事告発するお考えってありますか。あるいは刑事告発を促すようなお考えはありますか。 但木:僕はずいぶん考えたんですけど、正直言うと難しいです。いや、難しいって、それは最終的には今、捜査やってるんだからそんなことを言っちゃいけないけど。難しいっていうのは、まずは森山氏たちはよく分かっていて、これこれの工事のお礼ですとか、これこれの工事を頼みたいので持ってきましたとか、そういう特定をしてないんですよね。就任祝いであるとか、昇進祝いであるとか、そういう形で趣旨を彼自ら明らかにしていなかった。それで亡くなられちゃったからいまさら聞くわけにいかないっていうことがあって、非常に初めから、これは難物であります。 近いのもあるんですけどね。でもそれも状況証拠で、こういうことを頼んだ1週間あとにこんだけの金を持っていったんだから、これとこれはくっついてるだろうとかいう推定はできるけれども、確実な証拠っていうのはなかなか難しいです。ただ、人がそれを明らかにするのはいけないとか、そんなことは全然思っていません。やれればおやりになったらいいと思いますけども、非常に難しい問題でしたね。