【天皇賞】レーベンスティール 血統は華やか 母父にトウカイテイオー 悲願のG1獲りで「帝王」の血再興へ
「天皇賞(秋)・G1」(27日、東京) 血統表の母父の欄に書かれている『トウカイテイオー』の名を見るだけで、レーベンスティールに肩入れするオールドファンは多いことだろう。 かく言う私もその1人。初めて東京競馬場でライブ観戦したG1が、岡部幸雄元騎手が珍しくガッツポーズを決めた、あの92年ジャパンC。その後、僚紙・馬サブローで栗東の松元省一厩舎を担当することになった時には胸がときめいた。スタッフから“帝王伝説”を聞けたことは一生の財産だ。 それにしても、血統というのはいつどこで花が咲くか分からない。種牡馬としてのテイオーは決して成功したとは言えないが、令和の時代になって突然、母の父として現れるのだから不思議だ。くしくも、これは92年の天皇賞・春で世紀の決戦を繰り広げたメジロマックイーンと似たパターン。マックイーンも種牡馬としては大成しなかったが、のちにオルフェーヴルやゴールドシップの母の父として現れた。 地味めの母系も不思議なところ。4代母マギーサンイツが81年エリザベス女王杯2着馬タケノダイヤの半妹という程度で目立つ活躍馬は出ていないが、祖母ファヴォリの父がリアルシャダイ。恐らくこれが肝だろう。SS系リアルスティールとの配合で血統表はかなり華やかになった。ここで悲願のタイトルをつかみ取り、種牡馬入りして帝王の血を広めてほしい。