「怒りを溜め込み過ぎた人はいつか爆発する」日本人が身につけたい、他人から搾取されないための正しい“怒り”の伝え方
怒りを発動させる上で覚えておきたいこと
怒りを相手に伝える前に、大前提として覚えておいていただきたいことが3つあります。1つ目は、やんわり怒りを伝えても何の解決にもならないこと。 怒りを伝えるときは、「はっきり言う~感情任せにブチ切れる」という振り幅の中しかないと思ってください。 ネドラ・グローバー・タワブ著の「心の境界線 穏やかな自己主張で自分らしく生きるトレーニング」という本の中では、搾取に遭わないための主張方法がシチュエーション別に余すところなく書かれています。 タイトルに「穏やかな自己主張」とありますが、中身を読んだら、かなりはっきりした言い方で相手の侵略を食い止めているページが多いです。 著者が外国人ということを差し引いても、最終的にははっきり言うしか方法がないんですよね。 2つ目は、分かり合うことが目的ではないこと。 世の中には、どんな言い方をしても同じ日本人なのに全然話が通じない人間が一定数存在します。 怒れない人は、そういう人間とも円満な関係を築こうと我慢しながら接して心を摩耗させているのですが、それはすでにいい関係ではないことに気づく必要があります。 怒る目的は分かり合うことではなく、相手に「コイツを怒らせたら面倒くさい」と思わせることなのです。 目的を分かり合うことに設定しているうちは、舐められて搾取されることが延々と続くと思った方がいいでしょう。 そして最後の3つ目は、1回で解決すると思わないことです。 たとえば配偶者や職場の上司など、中長期的に関わらないといけない相手に対する怒りを抱えている場合、たった1回はっきり言ったりブチ切れたりしたぐらいでは、何も解決しないと思っておいた方がいいです。 場合によっては何度もはっきり言う必要があるし、ブチ切れも1回では済まないことの方が多いんですよね。 さらにこれも忘れないでいただきたいのですが、はっきり言ったりブチ切れたりしたら、相手はそれを上回る勢いで言い返してくることがほとんどだと思ってください。 では、そんな時はどうしたらよいのか? 次回は、そのことについてお話したいと思います。