不運でかたづけられない隠れたミスで横浜DeNAが悪夢の10連敗…好調阪神を相手に連敗脱出の手段はあるのか?
横浜DeNAは22日、横浜スタジアムで行われた中日戦に0-1で敗れて10連敗を喫した。2019年4月以来の10連敗。12戦勝ちがなく借金は「14」に膨らんだ。三浦大輔監督は就任1年目だが、新人監督の10連敗は2019年の楽天の平石洋介氏(現ソフトバンクコーチ)以来の屈辱となる。今日から甲子園で首位の阪神と3連戦。連敗ストップの”処方箋”はどこにある?
重なった隠れたミス
悪夢だ。 0-0で迎えた9回二死一塁。“守護神“三嶋が木下に投じた外角への151キロのストレートをショートの右へゴロで打ち返された。抜けそうな打球を柴田がスライディングしながらキャッチ。すぐさま立ち上がり1塁へ送球した。だが、送球はワンバウンドとなりソトが伸ばしたファーストミットをかすめ、なんとベースを走り抜けた木下に当たりライト線に向かって転がったのだ。 一塁走者の代走・高松は迷わずに三塁を蹴った。途中出場のライトの蝦名がカバーしてバックホーム。クロスプレーになったが、頭から滑った高松の左手が先にホームに触れた。 三嶋は何がおきたのかが理解できないかのように目をキョロキョロさせ、柴田も”しまった”という表情。記録は内野安打と柴田の送球にエラーがついたが、懸命なプレーをした彼を責めることは酷である。いくら”打つ人”であってもソトがなんとしても止めなければならない送球だったし、蝦名のカバーも一歩遅れていた。 不運でかたずけられない隠れたミスが重なっていた。 「みんなが一生懸命やったプレーなので、しょうがないと思います」 三浦監督は選手を責めることはしなかった。 実は、この木下の打席でカウント2-2から中日ベンチの仕掛けを察知した三嶋は、牽制球を投げて高松の逆をついた。ジャッジはセーフ。三浦監督がリクエストを求めて判定は覆らなかったが、その直後の不運な出来事だった。当然、リクエストを求めるべき微妙なプレーだったが、このカウント途中のリクエストによる中断がゲームの流れというものを中日に手渡してしまったのかもしれない。 先発の浜口が1回二死満塁のピンチを切り抜けて、6回を122球3安打無失点の力投。その後も砂田、山崎がつなぎ中日打線に得点を許さなかった。1点を取れば勝てた。だが、不振の打線は、この日も眠ったまま。攻撃的な2番・宮崎から機動力の使える関根ー柴田の1、2番に変えて5番で起用していたルーキー牧を調子が落ちてきたと判断して7番に下げたが機能しない。チャンスらしいチャンスは福谷の立ち上がりに作った二死一、二塁だけ。ここでも5番に昇格させたソトがツーシームに詰まって三塁ゴロ。変更した打線の巡りあわせはよかったが、結果につながらなかった。 「なかなか得点にいたらず、こういう展開が続いていますけど、やるしかないので」 三浦監督もそれ以上言葉が出てこない。