もう叱らずに済む!宿題をやらない子どもの心理と対応方法【体験談あり】
【体験談】我が家はこうしたら宿題をやるようになりました!
ここからは、全国の保護者のかたから寄せられた「こんな働きかけをしたらスムーズに宿題に取りかかれるようになった」という成功体験談※をご紹介します。 お子さまをどう促したらよいか迷っているかたは、参考にしてみてください。 (体験談) 宿題も含めてやるべきことをリスト化し、「全部終わったらテレビもゲームもOKだよ」というルールを決めています。小学校入学前から続けており、今は何も言われなくても「やることリスト」を終わらせるように。リストの項目をつぶしていくゲーム感覚が楽しいのかもしれません。 (沖縄県・あんりこさん 第1子は小学6年生) そもそも宿題は必ずやるもの、という前提で、始める時間を自分で決めさせるようにしました。「自分で決めたんだからやらなきゃな」という意識が働くようで、進んで取り組むようになりました。 (神奈川県・くまさん 第1子は小学3年生) やる気がなさそうな時は隣に座ってあげると、比較的スムーズに取り組んでくれます。子どもの気分が乗ってきたと思ったら静かに席を立ち、少し遠くから見守ります。様子を見ながら臨機応変に対応することが大切! (東京都・さくらさん 第1子は小学2年生) 教材を開いていてもやる気がなさそうな時に、「今こんなことしてるんだね~! どうやってするの? ママもやってみよう」などと声をかけてみました。すると、「えっとね~、こうやるんだよ~」と説明しながらどんどん宿題をやり出しました。関心を持ってもらえたのがうれしかったのかもしれません。 (広島県・ゆかりんごさん 第1子は小学4年生)
まとめ & 実践 TIPS
お子さまが自ら宿題に取り組めるようになるのは、確かに理想です。 しかし、子どもの実際の状況をみると「やりなさい」と叱ってしまうことは、これからも起こるかもしれません。なかなか自分から取りかかれない場合は、ある程度の管理が必要な場面もあります。 それでも、最終的には子どもが自分の学習を自分でコントロールする力を身に付けるために、自分で目標ややり方を決めて実行できる力を身に付けていく必要があります。宿題は、そのための練習でもあります。 ある程度は、子ども自身に委ねて、さまざまな働きかけを柔軟に試しながら、お子さまがやる気になり、保護者のかたもラクになれる方法を少しずつ見つけていけるとよいですね。 ※2024年2月に行った「保護者のかた向けアンケート」(1217人回答)に寄せられた体験談をもとに作成。
プロフィール 木村治生(きむらはるお) ベネッセ教育総合研究所 主席研究員 東京大学社会科学研究所客員准教授(2014~17年)・客員教授(2021~22年)、追手門学院大学客員研究員(2018~21年)、横浜創英大学非常勤講師(2018年~22年)。 これまで、文部科学省、経済産業省、総務省などからの委託研究に携わるとともに、文部科学省審議会委員、独立行政法人国立青少年教育振興機構事業選定委員、内閣府調査企画委員会委員、埼玉県草加市教育委員会専門部会委員などを務める。