42歳、夜は眠れず昼に眠くなる日々。「更年期? それとも別の病気⁉」ついには過食と拒食を繰り返すように
閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47~57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。 【データ】更年期の始まりのサインと気づいた年齢は? 私ってもう更年期なの? みんなはどうなの? 【100人の更年期#110】 ◆リリテさん 60歳 名古屋市の自宅でエステサロンを営むエステティシャン。42歳から18年にわたり更年期のさまざまな症状に悩まされ続けた
過労で仕事を退職したら過食が始まり、あっという間に体重が15kg増!
更年期は一般的に閉経の前後5年ずつ、計10年間が目安期間ですが、体調変化の感じ方や感じる期間は人によって異なり、まったく感じない人もいれば、1~2年だけ感じる人や、10年以上感じる人もいます。 名古屋市でエステサロン『リリテ*エステヤ』を営む現在60歳のリリテさんは、42歳から18年にわたり、更年期のさまざまな症状に悩まされ続けたといいます。 「42歳のときに過労で倒れてから、さまざまな体調不良に見舞われました。いま思えば、原因は過労だけでなく、この頃から更年期に入っていたと思います」 リリテさんは42歳まで、エステサロンでエステティシャンとして働いていました。長時間労働の中、人気の瘦身メニューが体力の消耗に追い打ちをかけ、体は歩けないほど衰弱し、限界を迎えたある日、仕事中に立き上がれなくなってしまいました。 「もう、エステティシャンとしては働けない」と思ったリリテさんは、引退も視野に入れて退職し、自宅で休養していましたが、体力が回復してくると、次第に「やっぱり働きたい」と思うようになりました。 とはいえ、再びエステサロンで働けば倒れてしまう可能性が高い。そう思ったリリテさんは、自宅の空部屋でプライベートサロンを始めることにしました。 「せっかく自分のペースで接客できるようになったのですが、体は毎日しんどくて、眠れなくて、眠れないぶん昼間に眠くなるような日々でした」 この頃から、リリテさんは過食するようになり、みるみるうちに体重が増え、最高15㎏太ってしまいました。そうかと思えば、今度は食べ物を受け付けなくなってしまい、次第に過食と拒食を繰り返すようになりました。食べられない期間も、体は太ったまま。リリテさんは、メンタルの病気になったと思い、心療内科を受診しました。 「医師からは、『仕事のストレスが原因でしょう。この状態で仕事を続けると車椅子生活になりますよ。それが嫌ならゆっくり休むようにしてください』と言われました」