「日本の水産業に求められる正直さ」 北三陸からウニを世界へ #知り続ける
東日本大震災からまもなく11年 下苧坪さんの今後の目標は?
東日本大震災からまもなく11年が経つ。下苧坪さんに今後の目標を聞いた。 「“地域”にフォーカスして、その地域の魅力を世界に発信していきます。3.11で生まれた絆を大切にしながら、その想いもしっかりと背負って、自分の生まれ育った地域だけではなく、同じような課題を持つ地域に出向いて、僕らでやれることはやっていこうという気持ちです。 水産物が少ししか獲れないのだったら、その少ししか獲れない物を「どうやって高く売ろうか?」とか、「どうやって養殖していこうか?」など、技術革新がどんどん求められている中で、嘘をつくことではなく、新たな技術で価値を見出していき、水産物の販売量を増やしていくことを広げていきたいなと思っております。」(下苧坪さん) ------------------ 下苧坪之典(したうつぼ ゆきのり)さん 株式会社北三陸ファクトリー 代表取締役 CEO 2010年株式会社ひろの屋を創業、翌年東日本大震災により岩手県洋野町沿岸地域が被災。復興のボランティアをしながら天然ワカメの加工をして事業を再スタート。2016年に天然ウニ加工販売の事業を開始し、世界へ輸出する基盤を作る。2018年には産学官連携でウニ養殖の研究開発事業を開始。その手腕は朝日新聞出版「AERA」の「日本を突破する100人」や経済産業省「地域未来牽引企業」にも選出された。