1000万円以上高く売れるマンションには共通点がある?! 売却活動や物件選びのポイントをプロが解説!
今後の価格上昇が狙える都内の注目エリアは?
では具体的に、今後、価格が上昇するエリアはどこなのでしょうか。正直、それがわかれば今ごろ私は億万長者になっているはずです(笑)。それほど不動産やマンションの価格を予測するのは難しいのです。 そのうえで、価格が上昇するエリアにはいくつかの共通点があると考えています。 人が集まるエリア まずは「人が集まるエリア」です。商業施設や大規模な開発が行われ、人が集まる計画のある場所は、公共の交通インフラなども強化されるため、不動産価格が上昇すると考えていいでしょう。 最近であれば、注目は築地エリアです。2023年、築地市場跡地の開発として、三井不動産をはじめとした企業連合が事業案を提出したことが報道されました。三井不動産は2021年に東京ドームを買収しています。 今回の築地開発には、読売新聞グループ本社が参加し、スタジアム建設も事業案に含まれていることから、読売ジャイアンツの本拠地移転の可能性もあります。そうなれば、築地エリア一帯に集まる人が増えるため、不動産価格は大きく上昇するでしょう。 そうなれば、現在、東京ドームのある水道橋や後楽園エリアも次は何に開発されるのかは未定ですが、注目エリアと考えてよいでしょう。大きな開発や事業計画が予定されているエリアは、大きく不動産価格が上昇する可能性が高いです。 工場や商業施設の跡地が駅近にあるエリア また、大規模開発を行うには、そのための土地が必要となるため、工場や商業施設の跡地が駅近にある地域もポイントかもしれません。 現在は駅周辺にタワマンが立ち並び、人気エリアとなっている武蔵小杉の駅周辺も、もともとは東京機械製作所やNEC、不二サッシの工場などの跡地でした。 大前提として、ある程度主要な駅ということが条件ですが、跡地が開発され盛り上がりつつあるエリアとしては、船橋駅や武蔵浦和駅周辺などが思い浮かびます。 船橋駅南側にある西武船橋店跡地に51階建てマンションが開発される予定であること、武蔵浦和駅すぐの家電量販店跡地に野村不動産の「プラウドシティ武蔵浦和ステーションアリーナ」が建設される計画などは、周辺のマンション価格にも影響を与える可能性が高いでしょう。 マンションの価値を上げる競合優位性 マンションの立地が決まれば、いかにそのマンションの競合や比較が少なくなるかどうか、競合優勢がどれほど高いのかに注目しましょう。希少性の高い物件を探すということです(立地が良いということが最大の希少性です)。 リセールで約1900万円の利益を出した「パークタワー新川崎」なら、地上47階建てのタワーマンションであることや充実した共用スペースやゲストルームといったサービスに加え、なによりも新川崎駅と鹿島田駅の2駅に直結するペデストリアンデッキがあることが、周辺エリアだけでなく、関東一円を見ても数が少ない希少な物件でした。 「パークハウス川崎」は川崎駅の西側に立地していたことが大きな優位性となっています。以前の記事でも紹介しましたが、川崎駅の西側には大型商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」があります。また、駅東側と比べて治安が良いため、同スペックのマンションであれば、西側の方が1.3倍程度価格が高い傾向にあります。 つまり、川崎駅周辺で治安が良く、買い物環境も整っているエリアに住みたい方にとっては、ニーズの高い物件となりました。このように、地域やエリアごとの競合優位性を考えて物件選びをしましょう。 たとえば、東京都中央区日本橋から浜町あたりのエリアは、3LDK需要が圧倒的に高いエリアなのですが、供給数が少ないため需要が高まっています。3LDKの物件が多いエリアでは、4LDK物件を探すなどで優位性の高い物件を探してみましょう。 その街の傾向は、一朝一夕で把握・理解することは難しいかもしれませんが、不動産ポータルサイトで条件を絞って検索したり、不動産会社へ問い合わせたりするなかで、時間をかけて培っていく必要があります。