【実録】充電スタンドがトラックに塞がれて使えない!? スバルのEV「ソルテラ」で東京~大分・往復2175キロを長旅レポート【往路・前編】
大量の荷物を抱えていくなら飛行機よりもフル自走の方がラク(?)
オートポリスは山の上にあることで気候が変わりやすく、気温変動も大きくてサーキットだけ雨ということも普通にある。 ということで、心配性の自分は天気予報は晴れで絶対雨は降らない、と言っていてもレインウェアは持っていくしレイン用の靴やカメラカバーも忘れない。暑くて汗をかいた場合の着替え、寒くなったときの防寒具。ピットレーン取材で必要な耐火服とヘルメット。あれもあった方が良いよな……と考えていくと荷物が多くなってしまう。それに日数分の着替えと撮影機材もプラスされるのは言うまでもない。 それらの大荷物を持って羽田空港まで電車で行くのは困難を極める。自分の体調的にも体に病気を患っていることもあり、途中で複数回トイレに行くことも想像できる。大荷物を持って駅のトイレに入るのは想像以上に大変なのだ。 結果クルマで羽田空港に行くことになるが、羽田空港に4泊5日程度駐車するとそれなりの金額になってしまう。クルマの盗難や傷つきなども不安だ。 ならば荷物を気にせず、クルマの盗難も気にしないで良い自走でオートポリスまで行く、という考えに自然となったわけだ。同業のカメラマンの皆さんは飛行機で来ているわけだから、皆さんパッキングがうまいなと毎回感心するばかりだ。
いつもより時間にかなり余裕をもって新宿をスタート
そんなこんなで自走でオートポリスに行くのに、毎回24時間計算で行くようにしている。これは2~3時間に1回はトイレ休憩することやご飯休憩やお風呂など、さらに仮眠をしっかり取り、無理せず行くためだ。 1200kmならば時速100km/hで走り続ければ12時間だがそんなに簡単ではない。新東名は120km/h区間があるが、山陽道はほぼ全線で80km/hが続く。夜間に走ったところでトラックを追い抜きながらでは時間もかかる。 新宿~博多を結ぶキングオブ夜行バスで有名な博多号でも14時間程度かけて走っている。夜行バスは2人の乗務員で運行され、1人の運転手が寝ている時でももう1人の運転手が走らせているためその程度の時間で到着できる。しかし自分のように1人で走る場合は寝ている間に進むことはできないので、必然的に仮眠の時間分止まっているので全体的に進みが遅くなる。 タイミングをうまく合わせて、東名高速の足柄SAや、伊勢湾岸道路の刈谷ハイウェイオアシスで温泉に入ってさっぱり、などもしていると時間もかかるが、むしろその時間も含めて24時間かけて行くようにしている部分もある。 ということで金曜日お昼ごろに行われるレーシングカー搬入時間にあわせるように、水曜深夜か木曜早朝に東京を出発し、決して無理はしないスケジュールにしている。 今回はBEVで行くということもあり、充電時間も考慮して早めに出発することにし、水曜日の16時に東京・新宿を出発することにした。 早すぎるとは思ったが、初めての挑戦のため途中で何が起きるかわからない。充電で苦戦するかもしれない。事前に調べた感じでは山陽道方面は充電器が少なそうな雰囲気だ。 なにより、オートポリスに向かう2023年10月は山陽道の赤穂でトンネル火災の復旧作業のため、トンネル区間を含む通行止めが行われており、一般道へ降りるか中国道へ迂回する措置が必要となる。これだけでも普通に走るより時間がかかるのが分かっているので、早めに出発したわけだ(2023年12月に無事復旧開通した)。