「エステはもういいからコレやって」言葉巧みにサービスを強要してくる客も…「20歳新人女子大生」がメンズエステで直面した「厳しい現実」
『メンズエステ嬢の居場所はこの社会にありますか?』(KADOKAWA)は、実際にメンズエステ嬢として働いていた鶴屋なこみんさんが、自身の体験を元に、男性客との駆け引きやトラブル、同僚たちとの交友をリアルに描いたコミックエッセイだ。 【マンガ】20歳・新人女子大生がメンズエステで…「新人はだまされやすい」 メンズエステとは、女性施術師が個室でオイルを使って男性客の体をさすったり、リンパを流したりするサービスのことだ。性風俗とは異なるものの、禁止されているはずのサービスを強要しようと迫ってくる男性客も多く、嬢たちは常に危険と隣り合わせにある。 資格や経験、経済的余裕を持たず、生きづらさを抱える女性がたどり着いた夜の世界。時給4000円――「工場でエプロンと長靴で働いているより、生きていけるお金を貰える」が、一方で心は傷つき、大切なものが失われていく。 本稿では、20歳の新人女子大生が直面したトラブルを紹介する。
何も知らない新人は騙されやすい
主人公・みんの同僚となった新人のもも。彼女は20歳の大学生で、完全に業界未経験。黒髪で白い肌をもち、性格も素直という、店の常連たちが一番好むタイプだ。 右も左もわからない新人は心のシャッターが開いている状態のため、客にとっては御しやすい相手だ。みんは彼女が酷い目にあっているのではないかと心配する。 客の中には言葉巧みに新人を騙し、性的なサービスを強要する者もいる。素直な性格の彼女は格好の的だ。 果たしてももは、悪質な客から逃れることができるのか―ー。つづきは本書をご覧いただきたい。 作中ではほかにも、個室内での盗撮トラブルなど恐ろしいエピソードが描かれる。こうした非道な行為をはたらく、いわゆるNG客はどれくらいいるものなのだろうか? 「NG客は日常的にいました。ときには『本指名のお客さんに下着を脱がされて指を入れられたので、次から指名されてもNGにしてほしい』と怒っている嬢もいましたね。 どこまで性サービスが許されるかは店や嬢による、と考えているお客さんもいて、そういう人は何度も指名して、いろんな要求をしながら嬢を試しているんだと思います」(鶴屋なこみんさん) 本作はSNS上も大いに話題を呼んだが、なこみんさんは読者から寄せられたある感想に、ショックを受けたこともあるという。 「一度、お手紙で感想をいただいたことがあります。私の作品を読んで『ブランクはあるけど、もう一度メンズエステの世界に戻る決意をした』という内容でした。その方は私の作品を褒めてくださいましたが、私の作品が彼女をメンエス嬢に再び戻してしまったのかなとも思い、ショックでした」
週刊現代(講談社・月曜・金曜発売)