クアルタラロ、最終周でまたも原因不明のガス欠「変更する必要があるのは明らか」/第16戦日本GP 決勝
10月6日、2024年MotoGP第16戦日本GP MotoGPクラスの決勝レースが栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロは12位、アレックス・リンスは16位となった。ワイルドカードで参戦しているレミー・ガードナーは17位となった。 【写真】レミー・ガードナー(ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム)/2024MotoGP第16戦日本GP 決勝 決勝日の朝は完全ドライで、10分間のウォームアップ走行が始まった。クアルタラロとリンスはハード/ミディアムのタイヤで長い戦いに備える確認走行を行った。ガードナーは唯一前後ソフトでコースインし、短いセッションながらもテストプログラムを進めたと思われる。結果はクアルタラロが11番手、リンスが18番手、ガードナーが22番手となった。 そして、ついに決勝の時を迎えた。Moto2クラスの決勝中に小雨が降るも、MotoGPクラスのサイティングラップ前には再びドライへと回復した。クアルタラロは、スタートで14番手に落とすも、序盤から上位のライダーの転倒やリタイアが相次ぎ、3周目には11番手まで浮上。リンスは17番手、ガードナーは19番手にポジションを上げた。 クアルタラロは、4周目にファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)に抜かれて12番手に後退。そこからは終盤までヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)と長い戦いを繰り広げた。12周目には前方のライダーが転倒したことで、再び11番手に浮上した。 また、上位ライダーによるリタイアの恩恵を受けリンスは、15位とポイント圏内に入る。しかし、残り9周でリンスはルカ・マリーニ(レプソル・ホンダ・チーム)に抜かれ16番手と入賞圏外へ後退した。 クアルタラロとザルコのバトルは終盤まで続き最終周へと入る。最後まで粘るクアルタラロだったが最終コーナーでザルコに軍配が上がり12位でフィニッシュ。リンスはペースが上がらないラウル・フェルナンデス(トラックハウス・レーシング)の背後まで迫るも、一歩届かず16位とポイント獲得は叶わなかった。ワイルドカード参戦のガードナーは、チェッカーを受けたなかでは最後尾ながらも完走という重要なミッションを完遂した。 チームにとってホームグランプリとなる日本GPでは、週末を通して低い路面温度に苦戦したヤマハ勢。次戦は南半球のオーストラリアGPとなるが、その後は東南アジアのタイとマレーシアが続く。残りのアジア・オセアニアラウンドでは好調さを取り戻せるのか、ヤマハ勢の後半戦における走りに注目したい。 ■ファビオ・クアルタラロ(決勝:12位) 「厳しい週末だったよ。グリップがまったくなかったんだ。僕らのマシンは路面コンディションに左右されてしまう。これが今の僕たちの課題だ。さらに燃料切れも起きてしまったから、なにかしら変更する必要があるのは明らかだね」 ■アレックス・リンス(決勝:16位) 「本当にタフなレースだった。でも、レース序盤はそれほど悪くなかった。ブレーキングとリヤタイヤの接地性が良くなることを期待して、第11戦オーストリアと同じセッティングを使用したのだけれど、ほぼ思い通りの結果が得られてフィーリングが少し良くなっていたよ。でも、タイヤを消耗したあとはホイールスピンがひどく、うまくコントロールできなくなってしまったんだ」 ■レミー・ガードナー(決勝:17位) 「タフな週末だったよ。いくつか新しいことをテストできたのは良かった。でもこのレースにはもう少し期待していたんだ。レースでだけ履いたリヤのミディアムタイヤにはかなり苦労した。朝のウォームアップ走行でとてもフィーリングが良かったから、ソフトで行くべきだったかもしれない」 「でもレースは完走して、データ収集することができたし、それがメインの仕事だったよ。ワイルドカードで出場できたことをヤマハに感謝したい。来週はエストリルでレースを行う。スーパーバイクに戻るのを楽しみにしているよ」 [オートスポーツweb 2024年10月07日]