脳を味方につければ簡単に疲れは軽減する! 【40代、50代・疲れ知らずの体をつくる生活術⑧】
疲れを感じるのも、楽しい気分になるのも、それらの情報が脳に伝わって疲労感や幸福感を生むという説がある。上手に脳をだましてあげると、不思議と疲れも軽減するのだという。そこで簡単にできて効果抜群の「脳を味方につける」方法を、内科医で疲労に詳しい工藤孝文さんに伺った。 仕事で疲れ切っていても、「推しのアーティストの音楽が流れてきたとたんに元気になった」「ふっと漂ってきたコーヒーやパンの香りに癒された」といったことはないだろうか? 「実は体や心が感知した情報が『脳』に伝わり、それが生体アラームとして疲労感となるという説があります。それを上手に利用すれば、疲れの軽減に役立ちます」(工藤先生) そのとっておきの7つの方法を紹介しよう。
1 疲れたときの速効ワザが「口角を上げる」!
「疲れたときこそ実践してほしいのは笑顔です。 実際に楽しいと思っていなくてもOK。口角を上げて笑顔をつくるだけで、脳が『楽しい』と勘違いして、癒し&幸せホルモンであるセロトニンや、多幸感やリラックス効果をもたらすエンドルフィンが分泌されることがわかっています。 また、笑うことで免疫システムがある間脳が興奮して、アミノ酸の一種であるペプチドが分泌されます。ペプチドはナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きを活性化するので、免疫力を高める効果があります。笑うことはがん予防や改善に役立つという研究結果があるほどです」 「笑う門には福来る」とはよく言ったものだ。朝の身支度の仕上げに笑顔、疲れたときやムッとしたときこそ笑顔を! 実践してみると、本当に疲れや怒りが軽減する。
2 「~べき」を手放すと心が軽くなる
「約束の時間の10分前には着いているべき」「毎日、野菜をしっかり食べるべき」「毎日運動をするべき」など、自分に課題をかけすぎていないだろうか? 「もちろん課題を設けることで、やる気になり、それをこなすことで自分磨きや人からの評価も上がることは確かです。しかしながら、それがいきすぎると、だんだん追い詰められ、達成できなかったときには大きく落ち込んでストレスになってしまいます。 さらに、他人にも自分の『~べき』を求めると、それが裏切られたときに怒りや反発が生まれてしまいます。自分にも他人に対しても、『~べき』という思考を持たないこと。それが、心を必要以上に疲れさせないポイントです」