週末北欧部chikaさんに聞くフィンランド流「頑張らない日の夜ごはん」【レシピ付き】
自分なりの「働き方のロールモデル」を探す・作る
chikaさんの作品はフィンランドのマニアックな情報も満載なのですが、ご自身がなかなかユニークなキャリアを歩まれてきたこと、会社員時代に人材開発会社で働いていたときに得た知識も相まって、「働き方」について発信することにも重きを置いています。 chika:日本で3年間の期限つきで契約社員として働きながら週末にカフェ修業やブログ発信をして「週末ギャップイヤー」をしてフィンランド移住へ通じる道を探していた時期や、フィンランド移住1年目の寿司シェフとして働いていたカオスな時期が、私のキャリアの「川下り」の時期でした。大きな濁流の中、必死で泳いて120%自分の力でやり切れている感じで、それまで見えなかった景色に到達したり、思いもよらなかった道を進んでユニークなキャリア形成に繋がったり。しんどいけど、同時に楽しい時期で、以後も時々こういうカオスを意図的に作っていけたらいいなと思っています。 一方、キャリアの「山登り」は、フィンランド移住前に会社員を続けながら東京で寿司修行を始めた頃。30代になってから寿司学校に入学して、年齢的にワーホリにも行けないし、周りはどんどん結婚や出産をしていて「本当にこの道を選んで、移住できるのかな?」と不安でした。そんなとき、50歳の寿司初心者で入学して、英語も話せないけどその後フィンランドに移住した寿司学校の先輩がいて。同じ境遇で理想的なロールモデルがいたおかげで、山を登り切ることができました。他にもネット上で自分と似たような境遇の、女性でワーホリではなく一から寿司を学んで移住した事例を必死で探して、自分なりのロールモデルを作っていました。 ロールモデルを自分で探す、作るってすごく良いですね! chika:そうなんです、自分なりにロールモデルを作ることって大事だなと感じます。そして、いちばんしんどかった「キャリアの踊り場」は、新卒1年目に北欧音楽の会社で働いていた最後の方。入社することがゴールになって、その先のやりたいことがわからない、出口のないトンネルにいるような、すごく静かな苦しさがあった時期でした。今となって思えば、「何のため」「いつまで」頑張るのか、目的と期日を設けなかったのが要因。目的と期日があることで、ヘルシーな働き方に繋がります。フィンランドに移住するときに唯一決めたのが「とりあえず3年やってみる」という、自分なりの期日。