高級外車の代名詞ハーレー「一番高いの持ってきて」と言ったら…600万円オーバー! 価格も排気量もブッチギリのモデルとは?
CVOはベースモデルとどう違う?
ハーレーと言えば空冷エンジンというイメージが強いかと思いますが、最新のストリートグライド/ロードグライドに搭載されるエンジンはシリンダーヘッドを水冷化した排気量1923cc、OHV4バルブのV型2気筒『ミルウォーキーエイト117』。最高出力108.8ps/5020rpm、最大トルク17.9kgm/3500rpmの性能を発揮したうえで、低速時や気温が高いときの排熱性にも配慮されています。 それに対し、CVOストリートグライド/CVOロードグライドに搭載されるのは『ミルウォーキーエイト117』を発展させた『ミルウォーキーエイト121 VVT』というエンジンで、排気量を1977ccに拡大しつつ可変バルブタイミング機構(VVT)を採用。最高出力116.9ps/5020rpm、最大トルク18.7kgm/3500rpmとパワー・トルクともに向上し、全体的なパワーバンドも拡大されているのが特徴です。 そしてCVO版は2車ともに、ブレンボ製4ピストンラジアルマウントブレーキキャリパー(フロント)やSHOWA製の倒立フォークを採用、足まわりが強化されているのにも注目です。 全体像……というかシルエットはCVO版とベースモデルで大きく変わりませんが、CVO版のサイドケース前側には黒いメッシュ状の部分があるのがわかるでしょうか。これはオーディオシステムのスピーカーです。 通常のストリートグライド/ロードグライドもカウル内にスピーカーが装備されていますが、CVO版ではリヤスピーカーを増設したうで、4チャンネル500ワットRMSアンプを備えたRockford Fosgate Stage IIプレミアムオーディオシステムにバージョンアップされているのです。 この内容をどう捉えるか──。650万円という数字だけを見て「高い!」「クルマを買ったほうがいい」なんて言う人もいるでしょう。でもそれは限定生産のスーパーカーに対し、2人しか乗れないのに高いと文句をつけるようなものかもしれません。 ベースモデルよりアップグレードされた性能や装備もさることながら、「世界で選ばれた人しか乗れない最高峰のハーレーダビッドソン」という圧倒的な存在感はCVOでなければ手に入れられないのですから。 レポート●モーサイ編集部・上野 写真●ハーレーダビッドソン