「ワイフとの出会いで人生が変わった」――渡米5年、新婚のピース綾部が語る「結婚」と「夢追う理由」
5年前、ニューヨークに移住したピースの綾部祐二。45歳になる今年、現地で結婚し、アメリカ西海岸へ引っ越したことを初エッセーにつづり世間を驚かせている。夢は「ハリウッドのレッドカーペットを歩くこと」。これまで一度も帰国せず、SNSにはハリウッドスターとのツーショットや自撮り写真が並ぶばかりで、その生活は謎に包まれていた。渡米の理由、夢、そしてどこにも語ってこなかった結婚について、本人に話を聞いた。(取材・文:城リユア/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
「自分大好き」じゃないふりをする自意識が、一周回って一番ダサい
「ネタを認められたいから芸人になったわけじゃない。キャーキャー騒がれたくてなったんですから」 2010年に「キングオブコント」で準優勝、「M-1グランプリ」で4位になるなどお笑い芸人として着実に実績を積んできたが、綾部はそう言ってのけた。 「日本にいる頃は、『芸人たるものネタを作り続け、板(舞台)の上で勝負すべし』みたいな価値観にずっと違和感を抱いていました。もちろん芸人さんのネタは大好きですし、リスペクトしかないです。でも自分はというと、事務所から単独ライブをやれと言われてもやりませんでした。僕は、テレビに出るようになったらネタはやらなくていいと完全に思っていたタイプです。あくまで僕の考えです。相方はそうではなかったと思いますが」 この夏、上梓したばかりのエッセー本の表紙には、ニューヨークのマンハッタンでバイクのハーレーにまたがる本人が写っている。 「よく『自分大好きだよね』と笑われるけど、いやいやインスタをやってる時点でみなさん『自分好き』がにじみ出ちゃってますから。そうじゃない顔をし続ける自意識のほうが、一周回って一番ダサいと思うんです」 例えば、「本当はニューヨークのセントラルパークで“セントラルパークのロゴ入りパーカー”を着たいのに、ダサいと思われるのが嫌だからとやめるのが一番ダサい」 いつだって、自分の感性に正直に生きてきた。