本場「カツオのたたき」大阪で伝えたい 難病と闘う敏腕社長の生き方
遊びの中に仕事があり、仕事の中に遊びがある
本場「カツオのたたき」大阪で伝えたい 難病と闘う敏腕社長
遊びの中に仕事があり、仕事の中に遊びがある──。ドラキュラ伯爵の館をコンセプトにした「ヴァンパイアカフェ」(銀座)をはじめ、さまざまなコンセプト・レストランを生み出してきた「ダイヤモンドダイニング」(本社:東京都港区)は4日、北新地に大阪初進出となる「わらやき屋北新地」をオープンする。土佐わら焼き専門店である「わらやき屋」は同社代表の松村厚久氏(49)の故郷、観光特使を務める高知名物の“かつをのたたき”を本場の味わいそのままに全国に届けたいという思いから2008年11月に東京・新橋に1号店が産声を上げた。現在、東京を中心に13店舗展開しており、満を持して念願の大阪1号店となったもの。オープンに先立ち、メディアや関係者向けのレセプションが盛大に行われ、そこで難病と闘いながら懸命に経営を続ける松村氏に話を伺った。前人未踏の「100店舗100業態」を達成したカリスマ社長の、次なる挑戦とは?
現在、飲食店を267店舗運営
かつを藁(わら)焼き・土佐料理「わらやき屋」の店内に一歩踏み込むと、入り口左手の厨房から火柱が激しく舞う。店内も和風の凝った内装で、従業員も元気いっぱいだ。かつをの本当の美味しさは藁で焼くことであり、究極の味を焼きたての温かな状態で提供してくれる。 「当社では現在、飲食店を267店舗運営しています。そのうち、関西には26店舗。このお店が27店舗目になります。高知名物のかつをのたたきを藁焼きで召し上がって頂きます。他にも、いろんなものを藁焼きにしています」(店舗広報部、重田委久子部長) 藁で焼くことで、煙でスモークされ、香り豊かな仕上がりになる。これを醤油やポン酢ではなく、塩、にんにく、わさびで食べるので、香りまで存分に楽しめて“まっことうまいぜよ”。 総料理長の蛯子茂成氏も、こう言う。 「瞬間スモークで、藁独特の香りを素材にのせる。かつをの塩たたきは藁の火で炙って、温かい状態で食べて頂きます。藁で焼くのは、高知発祥の文化であり、味がぜんぜん違います。当店では、かつを以外の素材も藁で焼いて提供しています。それは独自のアイデアです」