「人類最長・122歳まで生きた女性の大好物は…」 老化予防の「ミラクルフード」6選を紹介!
ビールや紹興酒、梅酒などの糖質の多いお酒を除けば、アルコールは血糖値を上げるどころかむしろ下げるのです。生化学の教科書にも「アルコール性低血糖」という症状が紹介されています。 ですので、アルコールを上手に取り入れ、刺し身や枝豆、冷ややっこなど糖質の少ないおつまみと一緒にゆっくりと食事をすれば、血糖値の上昇は緩やかにできます。 また、2004年にドイツで行われた研究では、白ワインには痩せる効果があることが紹介されていて、白ワインに含まれる酒石酸の効果と推測されています。 さらに、赤ワインのポリフェノールには老化予防効果があり、先ほど紹介した世界最長寿のカルマンさんも赤ワインを愛飲していたそうです。 なお私自身、ワインのボトルを半分ほどいただいた後に、ウイスキーの水割りを1杯飲んで一日を締めくくるという生活を送っています。365日の習慣で休肝日はありません。それでも肝臓に関する数値に異常はない。もちろん、飲めない、あるいはお酒に弱い体質なのに無理をして飲むのが禁物なのは言うまでもありません。
健康も見た目が9割
最後に、私の「老化観」についてお話をしたいと思います。 人は見た目が9割ともいわれますが、これは少なくとも健康上は正しいといえるでしょう。特に女性が気にするケースが多い「見た目」の重要な要素である肌、すなわち皮膚は、全て集めると体重の約16%を占める「人体最大の臓器」です。肌がきれいでない人は、内臓が傷んでいる可能性が高い。逆に、内臓が疲れ、老いていれば、同じ臓器である皮膚も老化している――。従って、見た目の老化を防ぎ、アンチエイジングに励むことは、「表面的」な美のためだけではなく、「本質的」な健康にとって、とても重要なのです。 この「見た目の老化=内臓の老化」の予防にこそ、抗酸化作用などを持つミラクルフードは大いに役立つはずです。 牧田善二(まきたぜんじ) AGE牧田クリニック院長。1951年生まれ。糖尿病・合併症治療・アンチエイジング専門医。北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座など、米国で5年間研究を行う。久留米大学医学部教授などを経て、2003年に糖尿病などを治療する「AGE牧田クリニック」を開業。今年6月には『疲れない体をつくる最高の食事術』(小学館)を出版。 「週刊新潮」2024年10月24日号 掲載
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