欅坂46終了のねらい 平手脱退後の再生は新グループで
欅坂46は16日に行った無観客完全生配信ライブ「KEYAKIZAKA46 Live Online, but with YOU!」で、約5年間に渡った活動に終止符を打ちグループ名を変えて再出発することを明らかにした。同グループは今年1月、象徴的存在だった平手友梨奈が脱退していた。今後は来月最後の楽曲をリリースし、10月に予定されているライブをもって活動を休止する。平手脱退後のグループ再生は、新グループとして生まれ変わることで実現することになる。
いったん区切りをつけて新たなスタートへ
生配信ライブの終盤、“まさかの発表”は「私たちから皆さまにお伝えしたいことがあります」と、キャプテン・菅井友香によって行われた。菅井は「私たち欅坂46はこの5年間の歴史に幕を閉じます」と、涙ながらにグループの改名を発表したが、「そして欅坂46とは前向きなお別れをします」「そして新しいグループ名となり生まれ変わります。もちろんこの決断をすぐに受け入れられるメンバーばかりではありませんでした。私たち自身も欅坂46に対する思い入れがすごく強いですし、ここまで半端な気持ちでこのグループとして続けさせていただいてきたわけではありません。私自身も大好きな欅坂46をずっとずっと守ることができたらなと思って活動してきました。でも、でも、このグループとしてもっともっと強くなるための決断だと。今日までスタッフの皆さん、そしてメンバーのみんなと話し合った結果、今は前を向いています」としており、いったん区切りをつけて新たなグループとして生まれ変わることが改名のねらいのようだ。
平手脱退後も一強体制の余波続いたか
「欅坂46は結成まもなく平手さん中心にプロデュースされている状況が長期に渡り続いていましたから、グループ内の雰囲気は正直良くなかったと思います」と話すのは、アイドルイベントの40代男性プロデューサー。乃木坂46に続く「坂道シリーズ」の第2弾として2015年8月に結成された欅坂46は先行の乃木坂とはまた異なる独自の世界観でブレークしたが、そこには良くも悪くもデビュー曲「サイレントマジョリティー」から8曲続けて平手がセンターを務めるという平手ありきのプロデュースがあった。 「平手さんなくして欅坂46はなかったし平手さんに罪はありませんが、他のメンバーからしてみれば彼女だけが寵愛を受けているんじゃないか、という疑心暗鬼からの嫉妬が生まれても仕方ない。『この先どんなに頑張ってもこのままではスポットが当たることはない』と思えば希望も持てない。平手さんを崇拝する一部メンバーが、ライブなどでセンターに抜擢された子をターゲットにいじめのようなことをしていたとも言われていますが、平手さんが抜けた後も1期生と2期生の間に埋められない距離感があったようで、グループ全体に閉塞感が漂っていたのは否めません」(同イベントプロデューサー) 「これほどのネームバリューがあるグループでありながら5年で名前を捨てるというのは、想定外。メンバーもファンも寂しいのでは。配信ライブでの菅井さんのコメントにも『たくさんの楽しい思い出があった一方で、正直悔しい思いもたくさんしてきました。なかなかこの2年は出口の見えないトンネルをさまよっていたような状態だった』とありましたが、よほど現状のままでは立て直しがきかないところまで来ていた、プロデュースが袋小路に入ってしまっていたのでは」と指摘するのは、スポーツ紙の50代男性記者だ。 平手をはじめ、長濱ねる、今泉佑唯といったOGが芸能界で自らの居場所を切り拓く中、残されたメンバーたちは欅坂46としてはいったんピリオドを打ち、次のステップに向かうことになった。今度は、どのような形で私たちの前に姿を見せてくれるだろうか。 (文:志和浩司)