掛布氏に聞く…藤川球児の引退試合「重信君は分かっていませんね」発言の真意
阪神の藤川球児の引退試合(10日・甲子園)で最後のバッターとなった巨人の重信慎之介のバッティングを巡っての議論が再燃した。15日にフジテレビの「ワイドナショー」で「引退試合めぐりネットで賛否」と取り上げられたことで、再び話題となり、藤川球児自身がツイッターで「必要性を感じない議論ですね」と、この問題の終結を求めた。ことの発端は、この試合のテレビ解説をしていた阪神OBで現ハンシン・レジェンド・テラーの掛布雅之氏のコメントが誤解されてネット上で拡散したこと。掛布氏に、その発言の真意を聞いてみた。
ネット上で白熱した賛否
ネットを騒がせた藤川球児の引退試合のワンシーンがまたSNSをざわつかせた。人気芸人の松本人志が出演する「ワイドナショー」で「藤川球児、有終の美飾るも引退試合をめぐりネットで賛否」と取り上げられたことが発端である。 藤川は、10日に甲子園で行われた巨人戦の9回に現役最後の登板。全球ストレートで勝負して坂本勇人、中島宏之という2人の代打陣を連続三振。最速は149キロをマークした。そして3人目の重信を打席に迎えたが、重信は、2球目の146キロのアウトコース寄りのストレートに手を出してセカンドフライに終わっていた。 この試合の解説をしていた掛布氏が、「重信君はちょっと分かっていませんね。若いですね。もうちょっとあるだろって(笑)。こんなことを言うと重信君に申し訳ないんですが…ちょっと(発言が)厳しくなりましたかね。フライになるのはいいが、もっと(バットを)振って欲しかったですよね」と発言したことが、ネットの議論に火をつけた。掛布氏は、少し踏み込みすぎた発言に対して重信に「申し訳ない」とエクスキューズもしていたが、「分かっていませんね」の言葉だけが、「重信は三振をするべき」だと誤解されて独り歩きしてネットで拡散したのである。 「重信は悪くない。彼を非難するのはおかしい」、「引退試合で三振の暗黙了解はもう古い」、「真剣勝負する方が礼儀」などという重信のセカンドフライを擁護する意見が広がり、一方では少数だったが「空気を読め」、「三振するべき」という声も出てネット上で議論が白熱することになったのだ。