「続々閉店」と話題のブックオフ、実は知らぬ間に「劇的な変化」を遂げていた…! 見てびっくりな「現在のブックオフの光景」
そう思っていたら、ブックオフグループホールディングスの株主向け説明会資料に、まったく同じような説明があった。その中期事業計画を説明するページでは「探索と深化を兼ね備えた持続的な成長」が掲げられている。明らかにブックオフは「両利きの経営」を意識している。 ここでは「本を売るならブックオフ」から「本だけじゃないブックオフ」、さらに今後の展開として「ブックオフだけじゃないブックオフ」へと「ブックオフ」を軸にしつつも、それを展開することが掲げられている。
「ブックオフだけじゃないブックオフ」とは、どういう意味だろうか。実は、あまり知られていないが、ブックオフは「ブックオフ」以外にも多くの事業を行っている。 例えばその1つが、富裕層向けブランド買取サービスの「hugall」。三越や大丸、高島屋などの大手百貨店に店舗を構え、ブランド品をまとめて買い取るサービスを実施する。ブックオフのイメージとは合わないかもしれないが、「リユース」を核とするブックオフとしては必然的な展開だ。これも客層の拡大(富裕層への拡大)につながっているだろう。
あるいは、読んだ本のリストやその感想を書くことができるサービス「ブクログ」も、同グループに運営が委譲された。元々が書籍に関わるビジネスだけに、こうした事業展開も新しいようでいて、その理念は確かに踏襲されている。 「ブックオフの商材拡大」とともに、こうした事業拡大も行われており、まさに「ブックオフだけじゃないブックオフ」へとグループ全体が進化しているのだ。 ■ブックオフという「場所」の追求を 最後に少しだけ、今後のブックオフに期待していることを……。
先ほどの「スーパーバザー」来訪でも書いた通り、現在ブックオフでは「トレカ」商材の扱いを拡大させ、店舗によっては対戦スペースを設けている。さらにはブックオフ主催の「トレカフェス」なんかもやっていて、その力の入れようはすごい。 トレカ自体はメーカーによる安定供給等もあって、今後、利益的には薄くなるかもしれない。けれど、対戦スペースのような「場所」としての価値は、ブックオフがリアル店舗としてさらに追求すると面白いのではないか。