「成分トレンド」で注目度増す! 今、なぜ「ペプチド」なのか?
Dr.デス:ペプチドは、コラーゲンやエラスチンなどを最大限に増やし、引き締まった健康的な厚みのある肌を手に入れることができる。ペプチドは、継続的に使用することが望ましい。はじめは濃度が低く、望ましい効果を感じられるレベルまで組織中のペプチド濃度を高めるには数日かかるからだ。もうひとつの理由は、ペプチドが皮膚を通過する際に変質し、吸収されたときに活性が低下してしまう可能性があるためだ。あるメッセンジャーペプチドは、コラーゲンをより多く生成する「機械のスイッチを入れる」かもしれないが、永久持続的ではない。ペプチドがスイッチ機能を果たさなくなると、別のペプチドに交換しなければならないことも覚えておきたい。
――― なぜ、今ペプチドが見直されているのか。自身を「敏感肌」と感じる人が増えていることとも関係する?
竹岡:ペプチドは、既に20年以上に渡り世界中で応用されてきた。肌への効果も研究されていて、信用できる成分だ。私の知る限り、化粧品で使用されるペプチドのほとんどは非常に短いオリゴペプチドからできており、アレルギー性が発生しないように設計されている。肌へどのように働くのかも考えて開発されているので、非常に低濃度で効果を示すことも特徴だ。有効性を保ちながら、肌にやさしい安全性も設計ができることが魅力。敏感肌や刺激を感じやすい人にも使用可能な成分であり、カスタマイズしやすいのもメリットだ。新しいものに目移りしやすい化粧品業界において、温故知新の動きなのではないか。
山中:韓国のビューティトレンドとも関係している。Cosmetic Mania Newsが報じた、2023年時点の韓国コスメのトレンド展望データによれば、エイジングケアのニーズが1位だった。日本でも、エイジングケアを中低価格アイテムでかなえたいニーズが高まっていて、エイジングケアに長けた成分としてペプチドが見直されている。
――― 今後「ペプチド」以外で、ニーズが高まりそうな注目成分は?