今日W杯へ正念場の豪州戦…吉田麻也が「出場を逃せばサッカーに携わるすべての人たちの死活問題になる」と語った真意とは?
アジア最終予選で1勝2敗と出遅れ、7大会連続7度目のワールドカップ出場へ向けて黄信号が灯った日本代表が12日午後7時10分から埼玉スタジアムで、3連勝でグループBの首位に立つ難敵オーストラリア代表との第4戦に臨む。 勝利だけが求められる一戦を翌日に控えた11日には、森保一監督がオンラインで公式会見に登壇。自身の解任を求める声がSNS上にあふれ、国内外の一部メディアで後任候補が具体的に報じられている状況にも、悲壮感を漂わせずに「厳しい試合が続くことは想像していた。まだまだ我々次第」とこれまで通りの姿勢を貫いた。 対照的にキャプテンのDF吉田麻也(33・サンプドリア)は、来秋のカタール大会出場を逃せば「サッカーに携わるすべての人たちの死活問題になる」と明言。背負うプレッシャーを力に変えて臨まなければいけないと、チーム全体へ覚悟と決意を求めた。
指揮官は「準備を怠らねば勝つ確率は上げられる」
生きるか死ぬかの大一番を前にして、チームを率いる指揮官が浮き足立つ姿は見せられなかったのだろう。あるいは腹を括っていたのか。オンラインで実施された11日の公式会見に臨んだ森保監督は、抑揚のない口調で質問に答え続けた。 当然ながら危機感も、ましてや悲壮感もパソコンの画面越しには伝わってこない。たとえば1勝2敗と黒星が先行し、自身の解任を求めるファン・サポーターの声がSNS上であふれる厳しい状況を問う質問に、指揮官はこんな心境を明かしている。 「我々が厳しい状況に置かれているのは承知している。しかしながら、アジア最終予選はすべての試合で厳しい試合が続くことは想像していた。まだまだ我々次第。ワールドカップ出場権獲得のために明日の試合を戦うことだけを考えたい」 日本時間8日未明のサウジアラビア代表との第3戦に敗れた後は、日本には力があり、あきらめなければ絶対にワールドカップ出場権を獲得できると強調した。その力を発揮できていない理由を問われると、抽象的と言わざるをえない持論を展開した。 「サッカーを含めた勝負事に絶対はないと思っている。我々にできるのは勝つ確率を上げられる準備をすること。日本代表の選手たちの力を考えれば、準備を怠らずにしっかりやっていけば、勝つ確率は限りなく上げられると思っている」 しかし、実際にプレーする選手たちは大いなる危機感を募らせている。