豪州戦を前に長友佑都は本田圭佑がSNSで発した声をどう受け止めたのか…「ぶれると結果は出ない。苦しいときこそ信じること」
SNSを通じて盟友から届けられたエールがサッカー人生の原点をあらためて思い出させてくれた。カタールワールドカップ・アジア最終予選で1勝2敗と出遅れ、7大会連続7度目の本大会出場へ向け崖っぷちに立たされた日本代表のDF長友佑都(35、FC東京)が10日、オンラインでメディアに対応。切磋琢磨しながらともに日本をけん引してきた、同じ1986年生まれのMF本田圭佑(35、スドゥバ)の檄に思いをシンクロさせた。 本田は8日深夜に自身のツイッターにサウジアラビア代表との第3戦で敗れた日本へ「大いにこの逆境を楽しめ」と投稿。そのツイートを見たと明かした長友は「その通りだな、と思っています」と逆境続きだった自身の半生を振り返りながら、明日12日に埼玉スタジアムで対峙する難敵のオーストラリア代表戦へ気持ちを新たにした。
「逆境を楽しめ」のツイート
ヨーロッパ北東部に位置するバルト三国のひとつ、リトアニアの強豪スドゥバへ加入したばかりの本田はしかし、本拠地のある南部の町マリヤンポレにはいなかった。 一時的にリトアニアを離れて向かった先は中東バーレーン。実質的な監督を務めるカンボジア代表の国際Aマッチに帯同しながら、全長が20kmを超える橋で結ばれているサウジアラビアで日本が臨んだ、アジア最終予選第3戦をリアルタイムで共有した。 結果はミスから決勝点を献上する0-1の敗戦。オマーン代表をホームに迎えた9月の初戦に続く黒星を喫し、ともに開幕3連勝のサウジアラビア、オーストラリアに勝ち点で6ポイント差をつけられる非常事態で、本田も黙っていられなかった。 ショックを抱えたまま帰国の途についた日本が、羽田空港へ降り立った8日深夜。自身のツイッター(@kskgroup2017)を更新した本田は、おもむろにこうつぶやいた。 「日本代表の戦士たちよ。俺からはこの一言だけ伝えたい。大いにこの逆境を楽しめ」 本田が言及したように、日本は逆境の真っ只中にいた。 中国、ベトナム両代表を含めたグループBの6ヵ国中で、上位2位までが無条件でカタールワールドカップ出場権を手にするアジア最終予選。3連勝をマークしたライバルのサウジアラビア、オーストラリアと対照的に日本は1勝2敗と大きく出遅れた。 息つく間もなく12日にはオーストラリア戦が待つ。ネット上では選手起用を含めた手腕が問題視されている、森保一監督(53)の解任を求めるファン・サポーターの厳しい声があふれ返り、国内外の一部メディアは具体的な後任候補の名前を早くも報じ始めた。