「超速ラグビー」がベールを脱ぐ。キャプテンはリーチ。期待の新星・矢崎由高、代表デビュー。ラグビーの母国イングランドに挑むエディー・ジャパン
「ラグビーに革命を起こす」。エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチの言葉が選手、ファンを奮い立たせる。6月22日(土)、「リポビタンDチャレンジカップ」日本代表対イングランド代表戦は国立競技場で午後2時50分にキックオフされる。2023年のラグビーワールドカップ(RWC)フランス大会では2大会連続の決勝トーナメント進出を逃したが、再び世界を驚かせるため、ジョーンズHCは「超速ラグビー」を掲げた。
あらかじめ選手たちをフィールドに幅広く配置して、各ユニットにボールを動かしていく、ポッドラグビーから個々の判断で次々にスペースに走り込むスピーディーなスタイルへ。すべてを「超速」で行うためには、何度も加速できるスピードとスタミナ、瞬時の判断力が要求される。リーグワンのトップ4チームも加えた本格始動は6月6日。約2週間の準備は短く、戦い方の理解は進んでも精度高くプレーするのは難しいだろう。しかも、相手は世界ランキング5位のイングランド代表である。世界有数のフィジカルの強みを持ち、スクラム、ラインアウトなどのセットプレーも強い相手に、スタートしたばかりの「超速ラグビー」がどこまで通じるのか興味深い戦いになる。
6月20日午後、日本代表の試合登録メンバーが発表された。FWはテストマッチデビューとなるPR茂原隆由、HO原田衛、FLティエナン・コストリーを含み、LOワーナー・ディアンズ、FLリーチ マイケルのRWC経験組が引っ張る。BKの先発でテストマッチデビューは早大2年のFB矢崎由高。メンバー唯一の大学生だが、そのポテンシャルの高さは早くから注目されており、U20日本代表から飛び級の代表デビューとなる。持ち前のスピードでイングランドを驚かせてほしい。
注目のHB団はSH齋藤直人とSO李承信。両CTBは長田智希とディラン・ライリーの埼玉ワイルドナイツコンビだ。WTBは根塚洸雅とリーグワン王者ブレイブルーパス東京のトライゲッター、ジョネ・ナイカブラが入る。俊足揃いで、スピーディーにボールを動かせる選手たちが並んだ印象だ。リザーブのHB団はSH藤原忍、SO松田力也。