所得が少ない妻を養う夫の税金が優遇される「税金の扶養」を解説!<配偶者控除で税負担がいくら減るか>カンタンに分かる方法をご紹介
◆「夫の所得税率」を簡単に割り出す方法 税金の扶養により配偶者控除を受けた夫の税金負担はどのくらい減るのか? その差額を知るために、夫の所得税の税率を調べてみましょう。 必要な書類は「夫の源泉徴収票」です。 それをもとに所得税を導き出すまでの計算式は次のようになります。 ●給与の支払金額-給与所得控除=給与所得 ●給与所得-各種所得控除=課税所得 ●課税所得×税率=所得税
◆所得税を割り出すための税率 配偶者控除は所得控除のひとつです。 妻の収入が103万円以下の場合、控除金額は38万円(※夫の給与年収1095万円以下の場合)。 所得税は課税所得に税率を掛けて決まり、課税所得が高いほど所得税率は高くなります。 配偶者控除を受けられれば、その分だけ所得税の計算の基となる課税所得を減らせて、夫の所得税負担を軽減できます。 なお、課税所得から所得税を割り出すための税率は、源泉徴収票には書かれていません。 夫の課税所得がわかったら、所得税の速算表(下記)から該当する税率を選んで所得税を計算します。 例えば、課税所得金額が500万円の場合なら、「500万円×20%-42万7500円(控除額)=57万2500円」が所得税ということになります。 ※本稿は、『「扶養の壁」に悩む人が働き損にならないための38のヒント』(発行:東京ニュース通信社、発売:講談社)の一部を再編集したものです。
塚越菜々子
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