カシオン山地下の武器庫跡 ダマスカスを見下ろす地下壕
ダマスカス、シリア、1月7日 (AP) ― 中東シリアの首都ダマスカスの街を一望する標高1151メートルのカシオン山の地下には、親子2代にわたって同国を支配してきたアサド家に忠誠を誓った共和国防衛隊が、同司令部と大統領官邸を結んだとされるトンネル網を構築した。 アサド政権時代にカシオン山の地下に掘られた、12平方キロメートルを超える広大なトンネル網と地下壕にAP通信のカメラが入った。 カシオン山の地下には武器庫が構築され、共和国防衛隊と共に治安部隊の核心を形成した、アサド大統領の実兄マーヘル・アル・アサドが指揮したシリア陸軍精鋭部隊第4師団のための高性能武器が保管されていた。 2011年から現在まで続いたシリア内戦でカシオン山は、ダマスカスとその周辺に展開した反政府勢力の拠点を狙った野砲陣地として使用されたが、アサド政権崩壊後は、イスラエル軍がここから、ダマスカスとその周辺地域にある軍事施設や武器庫を標的にした。 アサド政権崩壊後、暫定政権が率いる反政府勢力が最初に占領した場所のひとつが、このカシオン山だ。 錆びついた無数の樽爆弾や地雷が、軽・重火器や軍用車両と共に武器庫から発見された。 (日本語翻訳・編集 アフロ)