シリア南部で集団墓地発見 埋葬遺体は70を超える見込み
イズラー、シリア、12月18日 (AP) ― シリア南部ヨルダン国境近くのダルアー県で12月16日、集団墓地が発見され、法医学チームが調査を開始した。 30体を超える遺体が発見されたのはダルアー県のイズラーで、遺体の総数は70体を超えるとみられている。 アサド政権の崩壊を受けて、受刑者の家族は、行方不明となっていた肉親を探してシリア中の刑務所に駆け付けたが、徒労に終わった。 行方不明者中には、生きたまま石油を掛けられて、焼き殺された受刑者も多かったという。 シリアの刑務所はその過酷な環境で悪名高く、アサド政権が崩壊するまでは多く場合、場所が特定されることはなかった。シリア諜報機関が運営する20カ所以上の施設で、極秘の処刑が行われていたことが報告されている。 集団墓地から発掘された遺体は、頭部や目を撃たれ、焼き殺された囚人もいたという。 ダマスカスの反政府当局は、アサド政権が使用した場所や秘密刑務所を特定し、行方不明者の痕跡を見つけるために、家族や元受刑者のためにホットラインを指定した。 約2週間前のアサド政権崩壊以降、反政府勢力はアレッポ、ホムス、ハマ、ダマスカスなどの都市で数千人の囚人を解放した。 南部のルアー県は2011年、「アラブの春」が広がる以前、アサド政権に反対する最初の反体制デモが起きた場所として知られている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)