<春へのキセキ・センバツ2021>選手紹介/2 智弁学園 植垣洸捕手/天理 政所蒼太捕手 /奈良
◆智弁学園 ◇流れ作るリードに信頼 植垣洸捕手(2年) 3歳上で甲子園に出場した兄の影響で野球を始め、憧れだった智弁学園へ。自身を除く35人の部員全員がグラウンド横で寮生活を送る中、唯一、五條市の自宅から通学する。 心掛けるのは、投手一人一人に合わせた「投げやすい環境」作りだ。声の掛け方やキャッチャーミットの構え方など、細やかな配慮を欠かさない。投手陣も「自分たちの意見を聞いた上で、流れを作ってリードしてくれる」と頼りにする。 秋季近畿地区大会では、肩が上がらなくなる腱板損傷に見舞われた。「実力を出し切れず、優勝も素直に喜べなかった」。甲子園で「勝てるキャッチャー」になり、野球好きだった亡き祖父に兄を超える活躍を見せたい、と意気込む。 ◆天理 ◇エース支える良き相棒 政所(まどころ)蒼太捕手(2年) 昨秋の公式戦では、エース・達孝太投手の良き“相棒”として手腕を発揮した。常に心掛けるのは「投手が悩まず、全力で投げられるように引っ張っていくこと」だ。 小学生で野球を始めた際は二塁手だったがその後、捕手に転向した。試合中は1球ごとに「力を抜け」「楽に行け」などと投手へのこまめな声掛けを忘れず、精神面でもサポート。達投手も絶大な信頼を置く。気配りは練習でも。気持ちを上向かせるため、ミットの芯で球をとらえ「パンッ」と良い音を出すキャッチングを心掛ける。 将来の夢は「リハビリの先生」。けがをした小学生の時、優しく治療してもらったことがきっかけ。「自分も選手たちを陰で支える存在になりたい」